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ディヴェルティメント 第12番 変ホ長調 K.252 (240a)
〔作曲〕 1776年1〜8月 ザルツブルク |
1775年7月から1777年1月までの間に同じ楽器編成(3つの管楽器による六重奏)のディヴェルティメントを5曲書いた。
1 | (第8番) | ヘ長調 | K.213 | 4楽章 | 1775年7月 |
2 | (第9番) | 変ロ長調 | K.240 | 4楽章 | 1776年1月 |
3 | (第12番) | 変ホ長調 | K.252 (240a) | 4楽章 | 1776年1月から8月 |
4 | (第13番) | ヘ長調 | K.253 | 3楽章 | 1776年8月 |
5 | (第14番) | 変ロ長調 | K.270 | 4楽章 | 1777年1月 |
どれも10分少々の演奏時間で、ザルツブルク大司教のための食卓音楽らしい。 食卓音楽といっても、夏か冬の期間に宮廷での式典に伴うものであり、毎日の食事のたびにこのような曲を演奏したものではないようであるが。 特に夏はザルツブルク大学の終了式のための音楽(フィナール・ムジーク)を作曲する必要もあった。 これら5曲の自筆譜は一つにまとめて綴られていることから、作曲者はそのような機会のためにと意図し、工夫を凝らして作ったものであることがわかる。 そのことは5曲の調性の配列(ヘ→変ロ→変ホ→ヘ→変ロ)にも現れているという。
この連作の3番目となる変ホ長調には作曲の日付がないが、綴られている曲順から、第9番変ロ長調と第13番ヘ長調の間に書かれたものと思われる。 4つの楽章はみな舞曲風。 第1楽章は珍しくアンダンテで、その終りの主題はクラリネット三重奏曲「ケーゲルシュタット」(K.498)に現れていることが知られている。 第3楽章も珍しく「ポロネーズ」であり、ピアノソナタ第6番ニ長調(K.284)、ディヴェルティメント第15番変ロ長調(K.287)、ディヴェルティメント(K.439b)に現れるのみだとエリック・スミスが指摘している。 また、第4楽章ではオーストリア民謡「猫はネズミを逃がさない Die Katze läßt das Mausen nicht」が使われているという。
〔演奏〕
CD [MVCW-19018] t=8'24 ベルリン・フィル木管グループ Vienna Philharmonic Wind Group 1954年、ウィーン、コンツェルトハウス |
CD [ORFEO OCD-2016] t=11'27 ベルリン・フィル管楽アンサンブル Blaeser der Berliner Philharmoniker 1983年1月、ベルリン、イエス・キリスト教会 |
〔動画〕
〔参考文献〕
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