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ディヴェルティメント 第11番 ニ長調 K.251
〔作曲〕 1776年7月 ザルツブルク |
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この年は彼の社交音楽の最も実り豊かな時期で、10曲近いセレナードやディヴェルティメントが一挙に生み出されている。 その中で、この曲は姉ナンネルの霊名の祝日(7月26日)を祝うために、セレナーデ『ハフナー』(K.250)作曲後大急ぎで数日内に作曲されたらしく、その筆跡からアインシュタインは「やや急いで投げやりに書かれた」と言っている。 当時、カトリックの国々では誕生日よりも霊名の祝日(名前をもらった聖人・聖女の祝日)の方が重要だった。 7月26日は聖母マリアの御母アンナの二級大祝日であり、姉ナンネルは25歳(誕生日は7月30日)を迎えた。 この曲は楽器編成の点でほかのディヴェルティメントと異なるユニークな作品である。 それはなぜかオーボエが使われていることで、それについてアインシュタインは
それは《オーボワ》が非常にフランス的な楽器だからである。 ゲーテの劇のなかで、エグモントがクレールヒェンのまえに《スペイン風に》、つまりスペインの服装で現われ出ようとしたのと同様に、ヴォルフガングは姉さんのまえで《フランス風に》ふるまいたかったのである。 おそらくそれは、1764年と1766年に(つまり10年前に)パリでいっしょに住んでいた日々の想い出のためであろう。と想像し、その根拠として[アインシュタイン] p.278
はじめと終りの行進曲は《マルチア・アルラ・フランチェーゼ》と表記されていて、たしかに鋭いリズムを持っており、フランス風である。 そしてこのディヴェルティメントの主題全体は、その原型が全くフランスのシャンソンにあるかのような様子をしている。 あたかもモーツァルトは、のちに1778年夏、パリで書いたバレー音楽『レ・プチ・リアン』(K.Anh.10)の主題をすでに先取りしているかのようである。とつづけている。 第1ヴァイオリンよりもオーボエが主役となる部分もあり、オーボエ協奏曲のような雰囲気が見られる。 なお、モーツァルトが姉の霊名の祝日をいつも忘れていなかったことは、母と二人で就職活動の旅に出ていた1778年7月20日に、パリからザルツブルクに送った手紙の中で、姉に「あなたの霊名の祝日がきましたね。 数年前のように、音楽の贈り物をプレゼントできなくて残念です。」と書いていることから知られている。 モーツァルトは毎年のように姉に音楽を贈っていて、それはザルツブルク大学のフィナールムジークとして使われたらしい。 その中で、この曲については、そのように使われたという確証は見つかっていない。 姉の霊名の祝日の前日(25日)に演奏するために大急ぎで作曲したことから、フィナールムジークとして使うほど楽器編成が大きくならないようにせざるを得なかったのかもしれない。 その編成楽器の数から「ナンネル七重奏曲(セプテット)」とも呼ばれている。
〔演奏〕
CD [ポリドール LONDON POCL-2111] t=20'53 ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト 1956, 1961年 |
CD [CTA PD-1013] t=21'57 ザルツブルク・モーツァルト・アンサンブル / ルプレヒト (ob) 1986年7月、浦安セントラル・ホール |
CD [ミュージック東京 NSC167] t=22'41 ロンドン・バロック / キャンター (ob) 1987年11月、イギリス、フィンチコックス ※第6〜12345楽章の順で演奏 |
CD [COCO-78057] t=23'47 ヴェーグ指揮ザルツブルク・カメラータ・アカデミカ 1987年、ミルシュタット |
CD [WPCS-6155/6] t=27'20 アムステルダム・バロック管弦楽団、コープマン指揮 1989年5月 |
CD [GALLERIA 457 912-2] t=28'38 アンサンブル・ウィーン・ベルリン / シェレンベルガー (ob) 1991年2月、ウィーン |
CD [BVCD-34043] t=23'15 ゼフィロ / ベルナルディーニ (ob) 2006年2月、イタリア、ロニゴ、ヴィラ・サン・フェルモ |
〔動画〕
〔参考文献〕
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