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聖体の祝日のためのリタニア 変ホ長調 K.243Litaniae de venerabili altaris sacramento in E flat
〔作曲〕 1776年3月 ザルツブルク |
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1776年3月31日さらに、5月23日にミラベル城の礼拝堂でも演奏された(姉ナンネルの日記からの推測)という。 よく知られているように、モーツァルトは1776年9月4日にボローニャのマルティーニ神父に宛てた手紙で
午後5時、大聖堂で法廷と一緒に祝日説教師による説教。 次の説教にはP.ジンペルト・シュヴァルツヒューバーもいた。 モーツァルトの新しい『リタニア』も演奏された。[ドイッチュ&アイブル] p.121
われわれの教会音楽はイタリアのそれとは大層異なっておりまして、キューリエ、グローリア、クレード、教会ソナタ、オッフェルトーリオあるいはモテットなりサンクトゥス、およびアニュス・デイをすべて具えたミサ、さらにもっとも荘厳なミサよりもつねに長いのでありますが、そのミサを君主お自身が唱えられます時には、45分以上かかってはいけないことになっています。 この種の作曲のためには、特別の研究が必要であります。と書いていることを踏まえ、アインシュタインは「今度は大司教のことを全く顧慮しなくてすむので、音楽家としてもどのような顧慮も自分に課してはいない」と言い、次のように続けている。[手紙(上)] pp.41-42
彼はのびのびと構えて、再び独唱者たちのための大規模なアリアを書き、多声音楽的な労作を敢行して、『担保よ』(Pignus)を一つの二重フーガに構成した。 この曲は対位法上のザルツブルク様式による彼の最大傑作の一つとなった。アインシュタインはモーツァルトに時代を先行する若き改革者の姿を見ている。[アインシュタイン] p.455
なんぴとのためにモーツァルトはこのような曲を書いたのであろうか? このような連禱(リタナイ)の聴衆においては、敬神が音楽の識見と混りあっていたのだと、われわれは想像せざるをえない。 それは典礼を口実にした音楽会であった。また、ド・ニも
<中略>
モーツァルトが1791年の春、ヴィーン市庁のお偉がたに提出した請願書のなかで、自分の《教会音楽様式においてもまた十分な知識》について述べたときには、たしかにこの曲のような作品を念頭に置いていたのである。
モーツァルトにとって信仰の中心である聖体において具現される「受肉」による神の慈愛の神秘が、これほど深く音楽になっている曲は、彼のミサ曲の「御からだを受け」を除いては見当たらない。 この『尊き聖体の秘跡のための連禱』は、モーツァルトの宗教音楽のなかでも、もっと頻繁に演奏されてよい曲の一つであろう。と高く評価し、さらに次のように時代に先行する作品であることを認めている。[ド・ニ] p.57
「来世の栄光の保証よ」の技巧的な二重フーガから、「畏怖すべき」あるいはアニュス・デイの劇的な叫びにいたるまで、これは歌詞のすべてにおいて、異様なまでの緊張感をたたえた、音による黙想である(「臨終者のための終油の秘跡よ」ではグレゴリオ聖歌の「いざ言葉もて」が定旋律となっている)。 「生命あるパンよ」の主題が、15年後にあのレクイエムのなかで再び用いられることになるが、それもこの内面的深化の明らかな一つの証拠であろう。 この連禱はあくまでも個性的で独創的な作品で、たとえば「われらをあわれみたまえ」などに見られる旋律のいくつかは、一世紀後に作曲された曲のなかにあっても驚くことはないかもしれない。なお、「いざ言葉もて」は「聖木曜日に、聖体が主祭壇から仮祭壇に遷置されるときの行列で必ず歌われる曲」であると言われ、音楽学者コーノルトは「このことからこの作品は、おそらく聖体の祭日の大行列との関連で演奏されたと推測することができる」と述べている。
〔演奏〕
CD [PHILIPS 422 749-2〜753-2] t=35'55 フランク・ライネッケ (S), ブルマイスター (A), ビュヒナー (T), ポルスター (Bs), ライプツィヒ放送合唱団, ケーゲル指揮ライプツィヒ放送交響楽団 1974年11月、ライプツィヒ |
CD [UCCP-4082] t=35'55 ※上と同じ |
CD [WPCC-4859] t=35'58 ブラシ (S), フォン・マグヌス (A), ヴァン・デル・ヴァルト (T), マイルズ (Bs), アルノルト・シェーンベルク合唱団, アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 1991年7月、シュタインツ |
〔動画〕
〔参考文献〕
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