Mozart con grazia > リタニア >
17
age
61
5
62
6
63
7
64
8
65
9
66
10
67
11
68
12
69
13
70
14
71
15
72
16

73
17
74
18
75
19
76
20
77
21
78
22
79
23
80
24
81
25
82
26
83
27
84
28
85
29
86
30
87
31
88
32
89
33
90
34
91
35
92

聖体の祝日ためのリタニア 変ロ長調 K.125

Litaniae de venerabili altaris Sacramento in B flat
  1. Kyrie キリエ Molto allegro 変ロ長調
  2. Panis vivus 活けるパン Andante ヘ長調
  3. Verbum caro factum 肉となりしみ言葉 Adagio ニ短調
  4. Hostia sancta 聖なるいけにえ Allegro molto 変ロ長調
  5. Tremendum おそれおののき Adagio ト短調
  6. Panis omnipotentia 肉となりし全能のみ言葉のパン Andante 変ホ長調
  7. Viaticum 臨終聖体 Adagio 変ロ短調
  8. Pignus 保証 変ロ長調
  9. Agnus Dei 神の小羊 Un poco Adagio ヘ長調
〔編成〕 SATB, 2 ob (2 fl), 2 hr, 2 tp, 2 vn, va, bs, og
〔作曲〕 1772年3月 ザルツブルク
1772年3月






1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031




リタニアの第2作。 1年前に書かれた第1作『ロレトのリタニア』(K.109)よりずっと大きく荘重であり、

したがって音楽的にもいっそう真摯で厳格であるといえる。 これは単に歌詞のせいだけではなく、この連禱の作曲の目的が、聖木曜日の夕方から夜にかけて仮祭壇(聖体遷置所)の前で行われる典礼のためだったからではなかろうか。
[ド・ニ] p.55
ただし、いつ演奏されたかはっきりしない。 一度きりでなく、機会があるごとに何度も演奏されたと思われるが、資料に書き残された演奏の記録は以下のようである。

1775年元旦にミュンヘンで父レオポルトのリタニア(ニ長調)とともに演奏された。 レオポルトが息子を伴って、オペラ『偽の女庭師』(K.196)を上演するために前年の1774年12月からミュンヘンに滞在中、ザルツブルクの妻に「青い紙で製本された総譜」を郵送するよう求めている。 さらに第8曲(Pignus 保証)には短縮した稿があり、それも送ってもらえるよう伝えている。

1774年12月14日
事務机上段の鍵がかからない引出しの中の文房具箱に、小型の五線紙の小さな紙片が見つかると思いますが、その上には2分の2拍子のほんのわずかばかりの音符や、あちこちにページなどが書かれています。 その紙片はヴォルフガングのリタニアの《来世の栄光の保証よ Pignus Futurae Gloriae》のフーガを短縮したものですが、見つかったら今度の便で手紙に同封してください。
[書簡全集 II] p.443
ザルツブルクでは、1778年5月と1783年4月にも演奏される機会があったようである。

モーツァルトにとって自信作であり、自筆譜の最後に「神のあまねき栄光のうちに完成せり」と書き入れた。 この曲は交響曲やオペラに類似し、全体が合唱付きのシンフォニーかコンチェルトのようである。

「キリエ」は教会音楽作品の導入部というよりはむしろ、合唱付きの交響曲の独立した一楽章であり、コロラトゥーラがちりばめられたアリア「活けるパン」はイタリア・オペラの一部分といってよい。
[全作品事典] p.36
このような特色をもっていることから、1778年にレオポルトが「喝采を博して演奏された」と書いているのは決して誇張された表現ではない。 16才の少年モーツァルトは聴衆を魅了する術を教会音楽にも遺憾なく発揮し、その手本とした父の作品を凌駕したといわれる。 アインシュタインは
このような教会作品の基礎となっているコンチェルトを再構成するという考えを、まだ誰も起こさなかったのは不思議である。
[アインシュタイン] p.444
と評している。

〔演奏〕
CD [PHILIPS 422 753-2] t=35'49
白井光子 Mitsuko Shirai (S), リース Heidi Riess (A), ビュフナー Eberhard Büchner (T), ポルスター Hermann Christian Polster (B), Rundfunkchor Leipzig, ケーゲル指揮 Herbert Kegel (cond), Rundfunk-Sinfonie-Orchester Leipzig
1979年2月、1981年2月、ライプツィヒ
CD[UCCP-4079] t=35'49
※上と同じ
CD [WPCC-5491] t=34'18
ボニー Barbara Bonney (S), フォン・マグヌス Elisabeth von Magnus (A), ハイルマン Uwe Heilmann (T), カシュマーユ Gilles Cachemaille (B), アルノルト・シェーンベルク合唱団 Arnold Schoenberg Chor, アーノンクール指揮 Nikolaus Harnoncourt (cond), ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス Concentus musicus Wien
1992年7月、Pfarrkirche Stainz

〔動画〕
[http://www.youtube.com/watch?v=dQ77xyyffjA] VIII. t=5'13
演奏不明

〔参考文献〕

 

Home K.1- K.100- K.200- K.300- K.400- K.500- K.600- App.K Catalog
 
2012/04/27
Mozart con grazia