メタスタージョ詞『デモフォンテ』から。 モーツァルトはこのオペラから５曲のコンサート・アリア（K.77、82、83、74b、368）を作曲したが、この曲は第１幕第７場から採られている。 結婚を拒まれたクレウーザが、傷ついた自尊心から、自分を愛している彼の弟をそそのかして復讐しようとする。 弟は弱腰で頼りにならない。それを彼女は「私は臆病で勇気のない求愛者の愛情を育てる気はない」と皮肉る内容になっている。

モーツァルトが第１回のイタリア旅行から帰郷する途中、ミラノかパヴィアで作曲したと推定されている。 自筆譜は現存せず、写譜だけが残り、それには「パヴィアの劇場のために作曲した」と記されているという。

〔演奏〕

CD [Brilliant Classics 93408/6] t=5'17 Maraile Lichdi (S), European Chamber Soloists, Nicol Matt (cond) 2006年

〔動画〕

• [https://www.youtube.com/watch?v=dEoYjOZ5-rA ] t=4'37
  Sylvia Geszty (S), Staatskapelle Dresden, Otmar Suitner, 1970
• [https://www.youtube.com/watch?v=JalwTTKj9kA ] t=4'45
  Edita Gruberová (S), Mozarteum-Orchester Salzbur, Leopold Hager
• [https://www.youtube.com/watch?v=kNMvzgyJpOA ] t=4'50
  Tatiana Korovina (S), Il Quartettone, Carlo De Martini

〔参考文献〕

• ［事典］
  海老沢敏・吉田泰輔監修 「モーツァルト事典」 東京書籍

2017/12/03