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アダージョ 変ロ長調 K.411 (484a)〔編成〕 2 cl, 3 basset hr〔作曲〕 1782年?(第6版、1785年末) ウィーン |
メーソンの儀式用として作曲されたらしい。 アインシュタインは、フリーメーソンの曲では男声の響き、特に木管楽器の響きが象徴的であり、クラリネットとバセットホルンは本来のフリーメーソン楽器であると主張し、
それゆえ、二つの最も美しいフリーメースン作品は器楽作品なのである。 二本のクラリネットと三本のバセットホルンのためのアダージョ(K.411)と、1785年末の二人の高位の貴族の会員の死に寄せた「フリーメースンの葬送音楽」(K.477)がそれである。と考えていた。 そして同じ楽器編成の「アレグロ・アッサイ 変ロ長調」(K.Anh.95 / K.484b)と「アダージョ ヘ長調」(K.Anh.93 / K.484c)との関連から、1783年の成立(アンドレ説)と推測していた。 しかし、その後の研究によりケッヘル第6版は「バセットホルンを含む一連の作品は、フリーメーソンの盟友ダーフィト(Anton David, 1730~96)とシュプリンガー(Vinzent Springer, 1756か57~1800以降)がウィーンに滞在していた1783年末から1785年末の間に書かれた」とし、新全集もそれに従っている。
(中略)
アダージョの方は、明らかに結社の兄弟たちの荘重な入場のために考えられたのであり、フリーメースンの《戸をたたくリズム》がかすかに暗示されている。 そしておそらくこの曲は、或るまとまった結社儀式の器楽楽曲の序奏なのである。[アインシュタイン] p.475
メーソンの結社支部「ツー・デン・ドライ・アードラン」と「ツム・パルムバウム」の合同支部からウィーンのシュヴェスター支部に宛てて、1785年10月15日に次のような招待状が送られている。
二人の外国人同志を支援するために、先頃就職口を求めてヴィーンに来ながら、空しく待たされるばかりで、遂には困難な状況に陥り、ために目下決意した祖国への帰還もままならぬ事態になったバセットホルンの二人のヴィルトゥオーゾを支援するために、ツー・デン・ドライ・アードランとツム・パルムバウムの二つの尊き支部は来たる10月20日、木曜日六時半に演奏会を催します。バセットホルンの二人のヴィルトゥオーゾとは、オッフェンブルク・イン・デア・オルテンアウ出身のダーフィト(直前に「ツム・パルムバウム」に入会していた)と、その弟子で、プラハ近郊ユングプンツラウ出身のシュプリンガーである。 モーツァルトはこの二人と知り合うようになってから、作品にバセットホルンをよく使うようになったという。 なお、よく知られているように、モーツアルトは1784年12月14日、ウイーンの結社の一つ「善行に向かって進む Zur Wohltatigkeit」に入会していた。 このような状況証拠から、この曲はアンドレ~アインシュタイン説より遅い時期の成立と見なされていた。
尊き同志モーツァルトとシュタドラーも演奏します。[ドイッチュ&アイブル] p.181
しかしその後さらに成立時期がひっくり返った。 行方不明だった自筆譜が発見され、タイソンによる研究で1782年か83年と推定されたからである。 現在は、その頃にバセット・ホルンの名手アントン・シュタードラーと彼の弟ヨハンによる演奏を念頭に書かれたものとされている。
ヴィーンのフリーメイスン会員たちは、シュタードラー兄弟の技量とこの楽器の心地よく秘密めいた響きの深みにつき動かされて、この楽器をロッジ(分団)の厳粛な式典で使うようになったのである。エルンスト・フリッツ・シュミートはこの曲を「珠玉のような和声をもつと同時に、モーツァルトがつくり出した最も厳粛で神々しい作品のひとつ」と讃えている。[全作品事典] pp.311-312
〔演奏〕
CD [EMI CMS 7 63810 2] t=6'24 トリオ・ディ・クラローネ Trio di Clarone : Sabine Meyer, Reiner Wehle, Wolfgang Meyer 1986年 |
CD [EMI CC33-3640] t=t=6'24 トリオ・ディ・クラローネ(ザビーネ・マイヤー、ヴォルフガング・マイヤー、ライナー・ヴェーレ) ※上と同じ |
CD [PHCP-5306] t=6'24 シュタットラー・トリオ Stadler Trio : Eric Hoeprich, Carles Riera, Alf Hörberg 1988年6月 |
CD [CHANDOS CHAN 9284] t=6'24 オランダ管楽 1993年 |
CD [KKCC-2304] t=5'30 ベルリン・フィル木管五重奏団 2000年 ※ハーゼルによる木管五重奏編曲版 |
〔動画〕
〔参考文献〕
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