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ピアノ・ソナタ 第5番 ト長調 K.283 (189h)
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デュルニッツ・ソナタ第5曲。 明るく引き締まり、リズムの創意に溢れている。 第1楽章の、前へ前へと軽々と飛び跳ねて進むような力強い爽快さは格別。 第2楽章はまさにゆっくりとした歩調に合せて歌われ、心に染み入るようである。
アインシュタインは、この時期のモーツァルトがヨーゼフ・ハイドンやヨーハン・クリスティアーン・バッハの作品を手本にしていることを踏まえた上で、次のように評している。
(このソナタは)フィーリップ・エマーヌエルよりはヨーハン・クリスティアーンへの途上にあり、フィナーレのプレストは、ハイドンには全然もしくは稀にしか現れないピアニスト的案出に満ちているが、少なくともこのかぎりで、モーツァルトは再び自分自身の道に戻っているのである。ピアノ演奏家で、モーツァルトの作品研究に造詣が深い久元もクリスティアン・バッハの影響を指摘し、このソナタとバッハの「ソナタ、作品5の3」とを比較している。[アインシュタイン] p.333
このテーマ(第1楽章の第1主題)をスコアで見ると表面的には違っているように見える。 モーツァルトのテーマに比べ、ヨハン・クリスティアン・バッハのほうは音符が細かく、十六分音符が多用されているからである。 しかしこの十六分音符のいわば「刺繍」を取り除いてみると、旋律の形がとてもよく似ていることがわかる。 その流れはしなやかで、柔らかく、空間的な広がりが感じられる。 どちらも一種の美しい「歌」であり、ハイドンは書かなかった旋律である。そしてさらに曲の進行とともに現れるモーツァルトの作曲技法(美学ともいうべきか)について、作曲者がクリスティアン・バッハから学んだところが大きいことを久元は解き明かしている。[久元] p.64
〔演奏〕
CD [BVCC 38393-94] t=18'05 ランドフスカ Wanda Landowska (p) 1955-56年 |
CD [DECCA UCCD-7023] t=9'14 バックハウス Wilhelm Backhaus (p) 1966年10月 |
CD [DENON CO-3857] t=10'18 ピリス Maria Joao Pires (p) 1974年、東京イイノ・ホール |
CD [PHILIPS 28CD-3178] t=13'50 内田光子 (p) 1987年7月、ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール |
CD [ACCENT ACC 8849/50D] t=18'08 ヴェッセリノーヴァ Temenuschka Vesselinova (fp) 1988年5月、イタリア、Castello Grimani Soelini ※1795年頃に製作されたフォルテピアノで演奏 |
CD [WPCC-4272] t=18'11 リュビモフ Alexei Lubimov (fp) 1990年1月 ※ヨハン・アンドレアス・シュタインが1788年に製作したフォルテピアノのレプリカ(クロード・ケルコム1978年製作)で演奏 |
CD [KKCC-9049] t=18'20 チッコリーニ Aldo Ciccolini (p) 1990年、ブリュッセル |
CD [Glossa GCD 920504] t=18'41 P. Cohen (fp, Anton Walter, Vienna ca.1790) 1996年 |
〔動画〕
〔参考文献〕
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