Mozart con grazia > 変奏曲
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ピアノとヴァイオリンのための6つの変奏曲 K.360 (374b)

  • 主題 Andantino ト短調 6/8
〔作曲〕 1781年7月 ウィーン
1781年7月






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ウィーンでの最初のピアノの弟子となったルムベーケ伯爵夫人(たぶん)のために、ピアノとヴァイオリンのための2つの変奏曲 K.359 と K.360 を書いた。 その後者となるこの曲はアルバネーズの歌集から「泉のほとりで Au bord d'une fontaine」を主題にした6つの変奏曲。

モーツァルトの自筆譜にも出版譜にもタイトルはなく、「ヴァイオリン伴奏つき6つの変奏曲」となっているため、主題が何というフランスの曲なのかはっきりしないまま、長い間「ああ、恋人を失えり Hélas! J'ai perdu mon amant.」とされていた。 しかし、のちにドゥ・サンフォアの研究によりアルバネーズの「伴奏つきアリエット集」第3巻に収められた感傷的なシチリアーノ風の旋律(原曲はイ短調)が主題であると判明。 新全集でも「『泉のほとりで』による6つの変奏曲」とした。

そもそも「ああ、恋人を失えり」という歌は存在しないこともわかっているが、『泉のほとりで』の作詞者不明の歌詞
Au bord d'une fontaine,
Tircis brûlent d'amour;
Contoit ainsi sa peine,
Aux Echos d'a lentour:
Félicité passée,
Qui ne peux revenir,
Tourment de ma pensée,
Félicité passée;
Que n'ay-je,
en te perdant,
perdu le souvenir?
. . . .
泉のほとりで、
恋に焦がれるティルシスが
木霊に愛の苦しみを訴える
しあわせよ、いったん去れば
もう戻ってこないのか!
僕の胸の想い
苦しみよ!
君を失うというのに
何故、思い出は消えないのか!
 
の内容から「ああ、恋人を失えり Hélas! J'ai perdu mon amant.」というタイトルが付けられたのは不思議ではなかった。 なお、この歌詞にはアルバネーズ以前にも曲が付けられていて、シャルパンティエ(Marc-Antoine Charpentier, 1643?-1704)による曲が1703年パリのバラール(Christophe Ballard)から出版されていた。

〔演奏〕
CD [グラモフォン 419 215-2] t=10'46
バレンボイム Daniel Barenboim (p), パールマン Itzhak Perlman (vn)
1985年11月、パリ
CD [BMG ビクター BVCC-61] t=11'03
ナイクルグ Marc Neikrug (p), ズーカーマン Pinchas Zukerman (vn)
1990年、ニューヨーク
CD [fontec FOCD3149] t=10'26
岡本美智子 (p), 浦川宣也 (vn)
1990-92年、田園ホール・エローラ
CD [キング KKCC-232/3] t=10'14
ヴェッセリノーヴァ Temenuschka Vesselinova (fp), バンキーニ Chiara Banchini (vn)
1993年4月
CD [AMBRONAY ARCANA A 906] t=11'02
アルヴィーニ Laura Alvini (fp), ガッティ Enrico Gatti (vn)
1997年

〔動画〕

〔参考文献〕

 

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2013/06/02
Mozart con grazia