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ピアノのための小品
Short compositions for piano

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以下、ケッヘル第6版の番号順に並べてあるので、作品の成立時期が前後するところがある。

K.284a (395) ピアノのための前奏曲 ハ長調

Prelude for piano in C

[ 77年10月初 ミュンヘン ] もとカプリチオ Capriccio K.300g (K.395)。1778年の作とされていた。

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K.284f ピアノのためのロンド(紛失)

Rondeau for piano

[ 77年11月28日か29日 マンハイム ] 選挙侯カール・テオドール侯令嬢のために。楽譜は残されていない。 あるいはピアノソナタの1つに取り入れられたのかもしれない。


K.374g (Anh.46) ピアノとチェロのためのアンダンティーノ

Andantino for piano and violoncello in B flat (fragment) [ 82年? ] ニッセン、ヤーン、ケッヘルが「ト短調」と記した断片らしい。第6版では1781年作としたが、タイソンは82-83年作と推定。 ランドンはピアノと管弦楽のためのロンドK.386のチェロ演奏用と見ている。

K.153 (375f) ピアノのためのフーガ 変ホ長調

Fugue for piano in E flat (fragment)

[ 82年春 ウィーン ] シモン・ゼヒター(1788-1867)により補作完成、全66小節。

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K.375g (Anh.41) ピアノのためのフーガ

Fugue for piano in G (fragment) [ 76-77年? ザルツブルク ] 新全集では作曲技法上のいくつかの間違いを指摘しているが、モーツァルトの意図は不明。

K.deest 前奏曲

自筆の草稿から、76年〜77年、ザルツブルクでの作と見られている。 ナンネルのための即興演奏またはある未完成の大作を書き直したものと思われる。 主題らしいものはなく、ヘ長調からホ短調へいくつかのパッセージをつないで転調する。

K.375h ピアノのためのフーガ ヘ長調

Fugue for piano in F (fragment) [ 82年か83年? ウィーン ] 第6版からK.626b-14をここに置いた。3声のフーガ。 cf : K.417B

K.382 ピアノと管弦楽のためのロンド

Concerto Rondo for piano in D 編成:p, fl, ob*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va, bs
[ 82年3月 ウィーン ] コンサート・ロンド。ピアノ協奏曲K.175のフィナーレをウィーンの趣味に合わせて書き換えたもの。

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K.383a (394) ピアノのための幻想曲とフーガ ハ長調

Prelude and fugue for piano in C

[ 82年4月 ウィーン ] プレリュードと3声のフーガ。コンスタンツェに。スヴィーテン男爵を通して知ったJ.S.バッハの影響を受けて。 フーガは3声で、前半はバッハ風に前奏曲(プレリュード)になっている。出来上がった楽譜をザルツブルクの姉に送った際、フーガの部分は婚約中のコンスタンツェの希望によると語っている。 この曲は後に出版社が「幻想曲集」に入れたので、上記のようなタイトルで通っている。

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K.383b (Anh.33 & 40) ピアノのためのフーガ

Fugue for piano in F (fragment) [ 82年4月 ウィーン ] 3声フーガ。タイソンによると1787-89年。

K.383d (Anh.39) ピアノのためのフーガ

Fugue for piano in C minor (fragment) [ 83年? ウィーン ] K.383cの主題に添えて書かれてあった。タイソン推定は1783年。

K.deest (Anh.205 / Anh.C27.04) ロマンス 変ロ長調

Romance in B flat

[ 1785年春? ウィーン ] 1802年にモーツァルトがめったに使わない変イ長調の曲として出版されたが、長い間、偽作とされていた。 その後モーツァルト研究家プラトにより五重奏曲K.452aを書き換えたもので、この時期には作られていたと判った。 1972年カール・マルゲールは、様式的に不調和な多くの部分を削除し、変ロ長調に移調したピアノのための曲とした。


K.385h (Anh.34) ピアノのためのアダージォ

Adagio for piano in D minor [ 85年か86年以降 ウィーン ] タイソンは1786-91年と推定。

K.385i (399) ピアノ組曲 序奏とフーガ

Suite for piano in C (fragment)
  1. フランス風序奏 ハ長調 - フーガ Allegro
  2. アルマンド  二部形式 - Andante ハ短調
  3. クーラント 変ホ長調 - サラバンド ト短調 未完6小節
[ 82年? ウィーン ] スヴィーテン男爵邸で毎日曜日に行なわれていた演奏会を通して知ったバッハやヘンデルの影響から生まれた。

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K.385k (154) ピアノのためのフーガ

Fugue for piano in G minor (fragment) [ 82年? ウィーン ] 自筆譜はプロイヤー嬢のための練習帳に書かれた。

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K.386 ピアノと管弦楽のためのロンド

Concerto Rondo for piano in A 編成:p, ob*2, hr*2, vn*2, va, bs
[ 82年10月19日 ウィーン ] コンサート・ロンド。

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K.453a ピアノのための12の小葬送行進曲

Kleiner Trauermarsch in C minor [ 84年 ウィーン ] プロイヤー嬢の音楽帳に「対位法の大家の葬送行進曲 Marche funebre del Sigr. Maestro Contrapunto」と題されて記載。

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K.485 ピアノのためのロンド

Rondo for piano in D [ 86年1月10日 ウィーン ] 自作目録に載っていない。自筆譜の日付のほかに献呈相手の名前も書いてあったが、消されて読めない。弟子シャルロッテ・ヴュルベンか。 自筆譜はニューヨークのピアポイント・モーガン図書館が所蔵。初版は1787年ホフマイスター社から。 テーマはクリスチャン・バッハ「五重奏曲Op.11-6ニ長調」が使われ、それが多彩に変化され繰り返される。

cf : ケルターボルン「音楽分析の方法」1981(シンフォニア)pp.75-77


K.494 ピアノのためのロンド

Rondo for piano in F [ 86年6月10日 ウィーン ] 2年後のK.533と合わせて、3楽章から成るピアノ・ソナタにした。 そのとき、この曲の終り近くに26小節が付け加えられた。その付加は出版の際モーツァルト自身によるとされ、演奏でもその形がとられる。

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K.540 ピアノのためのアダージョ ロ短調

Adagio for piano in B minor

[ 88年3月19日 ウィーン ] モーツァルトの曲でロ短調という調性はこれが唯一。展開部を持った正規のソナタ形式で書かれ、6小節のコーダを伴っている。 誰のために書いたか分かっていない。何かと組み合せてソナタにするつもりが、金に窮していたので出来上がってすぐ出版社に売ってしまったのか。

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K.574 ピアノのための小ジーグ「アイネ・クライネ・ジーグ」

Eine kleine Gigue for piano in G [ 89年5月16日 ライプツィヒ ] J.S.バッハが半生を過ごした町ライプツィヒを訪れた際、バッハゆかりの聖トーマス教会のオルガニストのエンゲルの要請に応えた曲。

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K.576a (Anh.34) ピアノのためのメヌエット

Minuet for piano in D (fragment) [ 89年? ウィーン? ] 成立時期について新全集は1785か86年以降、タイソンは1786-91年としている。

K.576b (355) ピアノのためのメヌエット

Minuet for piano in D (fragment) [ 89年? ウィーン? ] 成立の事情がわからない。自作目録にも記載なし。 初め1780年の作品K.355として置かれたが、その後1790年の作として第3版ではK.594bとされた。

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K.588b (236) ピアノのためのアンダンティーノ

Andantino for piano in E flat [ 90年? ウィーン ] グルックのオペラ「アルチェステ」からアリア「狼狽しないで」を主題に。

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