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最初のイタリア旅行の途上、1770年3月15日夜、ローディの宿屋でモーツァルトが彼の最初の弦楽四重奏曲(K.80)を書いたとき、このジャンルはまだあまり長い歴史を経ていたわけではなかった。
アルフレート・アインシュタイン
「モーツァルト、その人間と作品」
浅井真男訳(白水社)
弦楽四重奏曲
String Quartets
◇
一覧
◆
第1部
: 下記の「セットもの」以外
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第2部
: ミラノ四重奏曲
◇
第3部
: ウィーン四重奏曲
◇
第4部
: ハイドン・セット
◇
第5部
: プロシャ王
K.73f (80)
弦楽四重奏曲 第1番 ト長調
Quartet in G for 2 violins, viola and violoncello
Adagio ト長調 3/4
Allegro ト長調 4/4
Menuetto ト長調
Rondeau ト長調
[
70年3月15日
ロディ ] この年のクリスマスに上演されるオペラの作曲依頼を受けて、ミラノを3月15日出発。 この夜泊まったロディで最初の弦楽四重奏曲を作ったので、この曲は通称「ロディ」と呼ばれる。
→
詳細
K.168a
メヌエット
Minuet for 2 violins, viola and violoncello
ヘ長調 28小節 トリオなし
[
73年8月
ウィーン、75年初 ミュンヘン ] 自筆譜の裏にピアノ協奏曲のための2つのカデンツァ K.626a/II の C と K が書かれてあったので、後にコンスタンツェが2つに切って別人に贈った。 1957年に完全な形に再現(シュミット)されたが、成立時期に異説がある。 シュミットは K.168 と関連させたが、プラートは1775年初と推定している。
K.405a (Anh.77)
フーガ ハ長調
Fugue for 2 violins, viola and violoncello
断片 12小節
[
82年
〜84年? ウィーン ] バッハ体験の習作か。タイソンは1790年か91年と推定。
K.417c (Anh.76)
弦楽四重奏曲の楽章
Movement of a quartet in D minor for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
ニ短調 断片 11小節
[
86年
〜89年? ウィーン ] 作曲時期についてはタイソンの推定。アインシュタインは K.421 と関連づけていた。
K.417d
弦楽四重奏曲の楽章
Movement of a quartet in E minor for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
ホ短調 断片 54小節
[
86年
〜89年? ウィーン ] 作曲時期についてはタイソンの推定。アインシュタインは K.421 と関連づけていた。
K.458a (Anh.75)
メヌエット
Minuet in B flat for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
断片 9小節
[
84年11月初
ウィーン ] タイソンは1790年1月の「コシ・ファン・トゥッテ」以前ではないとして、弦楽四重奏曲
K.589
のための草稿と見ている。
K.458b (Anh.71)
弦楽四重奏曲
Movement of a quartet in B flat for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
断片 10小節
[
84年11月初
ウィーン ] タイソンは上と同様に K.589 のためのものと見ている。
K.464a (Anh.72)
弦楽四重奏曲
Quartet in A for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
速度表示なし 断片 170小節 6/8
[
1784年終か85年1月
ウィーン ] イ長調
K.464
フィナーレの草稿。バイヤーによる補筆版がある。
オランダ・ソロイスツEns
CD.329
t=4'18 ; 1992
K.499
弦楽四重奏曲 第20番 ニ長調
Quartet in D for 2 violins, viola, violoncello
"Hoffmeister"
Allegretto ニ長調 ソナタ形式
Menuetto ニ長調 3部形式
Adagio ト長調 ソナタ形式
Rondo : Allegro ニ長調 自由なソナタ形式
[
86年8月19日
ウィーン ] 通称「ホフマイスター」とも呼ばれる。作曲の目的は不明。
→
詳細
K.546
弦楽四重奏曲のためのアダージョとフーガ ハ短調
Adagio and Fugue in C minor for 2 violins, viola and bass
Adagio ハ短調 3/4
Fugue : Allegretto ハ短調 4/4
[
88年6月26日
ウィーン ] 1783年に書いたハ短調フーガ
K.426
を弦楽合奏用に編曲して、その前奏曲としてアダージョをつけ加えたものであることが自作目録に記されている。
→
詳細
587a (Anh.74)
弦楽四重奏曲 ト短調
Movement of a quartet in G minor for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
速度表示なし、断片 25小節 4/4
[
89年末
ウィーン ] 自筆譜の裏に「コシ・ファン・トゥッテ」第2幕フィナーレのスケッチがあるという。 成立時期はアインシュタインの推定。タイソンの推定は 1786 - 87年、プラートの推定は 82 - 83年。
オランダ・ソロイスツEns
CD.329
t=0'51 ; 1992
K.589a (Anh.68)
弦楽四重奏曲 変ロ長調
Movement of a quartet in B flat for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
Allegretto 断片 65小節 3/4
[
83年か90年5月か6月
ウィーン ] ポロネーズ風のロンド。 四重奏曲
K.589
のスケッチと思われているが、タイソンは1784年の四重奏曲
K.458「狩」
のフィナーレのスケッチと推定。 バイヤー版、スミス版の補作がある。
オランダ・ソロイスツEns
CD.330
t=2'28 ; 1992
K.589b (Anh.73)
弦楽四重奏曲 ヘ長調
Movement of a quartet in F for 2 violins, viola, violoncello. (fragment)
断片 16小節
[
90年6月
ウィーン ] 四重奏曲
K.590
のスケッチと見られる。
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2002/04/14