Mozart con grazia
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モーツァルトは往々にして、たとえば最後の四重奏曲のメヌエットなどでは、注文者が王であることを全く忘れてしまう。3曲とも最も恐るべき魂の重圧のもとで成立した作品であるが、それにもかかわらず、最も純粋な至福の領域のなかに高まっているのである。

アルフレート・アインシュタイン
「モーツァルト、その人間と作品」
浅井真男訳(白水社)

弦楽四重奏曲

String Quartets

1789年5月17日、モーツァルトはベルリンに向けて出発し、19日到着。宮廷で演奏。チェロを得意としていたウィルヘルム2世から弦楽四重奏曲を6曲と、ピアノ・ソナタを6曲依頼された。 そのうち、前者は3曲(いわゆる「プロシャ王」と呼ばれているもの)と、後者はK.576とだけが作曲された。


K.575 弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調「プロシャ王第1」
Quartet in D for 2 violins, viola, violoncello
  1. Allegretto ニ長調 ソナタ形式
  2. Andante イ長調 自由な形式
  3. Menuetto : Allegretto ニ長調
  4. Allegretto ニ長調 ロンド形式
[ 89年6月 ウィーン ] プロシャ王ウィルヘルム2世に。

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K.589 弦楽四重奏曲 第22番 変ロ長調「プロシャ王第2」
Quartet in B flat for 2 violins, viola, violoncello
  1. Allegro 変ロ長調 ソナタ形式
  2. Larghette 変ホ長調 展開部を欠く変則的なソナタ形式
  3. Menuetto : Moderato 変ロ長調
  4. Allegro assai 変ロ長調 ロンド風ソナタ形式
[ 90年5月 ウィーン ] チェロ奏者でもあるプロシャ王フリードリヒ・ウィルヘルム2世に。

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K.590 弦楽四重奏曲 第23番 ヘ長調「プロシャ王第3」
Quartet in F for 2 violins, viola, violoncello
  1. Allegro moderato ヘ長調
  2. Andante ハ長調
  3. Menuetto : Allegretto ヘ長調
  4. Allegro ヘ長調
[ 90年6月 ウィーン ] プロシャ王ウィルヘルム2世に。モーツァルト最後の弦楽四重奏曲。

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