K.1-|K.100-|K.200-|K.300-|K.400-|K.500-|K.600-|App.K
オペラ Opera Part 2
- 第1部 1767-70
- 第2部 1771-79
- K.111 祝典劇「アルバのアスカニオ」 "Ascanio in Alba" 1771
- K.126 劇的セレナータ「シピオーネの夢」 "Il sogno di Scipione" 1772
- K.135 音楽劇「ルチオ・シラ」 "Lucio Silla" 1772
- K.196 ドラマ・ジョコーゾ「偽りの女庭師」 "La finta giardiniera" 1775
- K.208 音楽劇「牧人の王」 "Il re pastore" 1775
- K.336b(344) ジングシュピール「ツァイーデ」 "Zaide - Das Serail" 1779
- 第3部 1781-83
- 第4部 1785-86
- 第5部 1787-91
K.111 劇場セレナータ「アルバのアスカニオ」
序曲と2幕33曲
Ascanio in Alba. Serenata teatrale in due atti
1771年、二つの大きな劇音楽が作られた。一つは、オラトリオ「救われしベトゥーリア」であり、もう一つは劇場セレナータ「アルバのアスカニオ」である。
- 序曲 Allegro assai ニ長調
- 第1幕
(1) Andante 女神たちの踊り
(2)合唱 あなたのように優しい、天のヴィーナス、偉大な女神はない
(3)アリア(Ve)お前の枝の木陰を地上の人は待っている
(4)合唱(第2曲と同じ)
(5)アリア(As)いとしい人よ、遠くにいても、あなたの徳はわが恋に火をつける
(6)羊飼いの合唱 来たれ、いと高い英雄のもとに
(7)合唱(第6曲と同じ)
(8)牧神のアリア 口では何も言わないが、感謝を忘れたのではない
(9)合唱と踊り あなたはディアナの心です
(10)羊飼いの合唱
(11)〃
(12)高僧のアリア 胸に湧く喜びに、おお神よ、心がはずむ
(13)カヴァティーナ(Si)そうです、でも別の恋が私の胸に燃えて
(14)アリア(Si)誠実で、やましくない恋をする人に満足がある
(15)羊飼いの合唱(第7曲と同じ)
(16)アリア(As)かくも貴い心を、私は語りたい
(17)アリア(Ve)あの美しいまなざしで愛を育てれば、お前の心は皆を魅する
(18)精霊たちの合唱(第2曲と同じ)
- 第2幕
(19)アリア(Si)憧れは翼を広げ、わが心は舞い上がって訴える
(20)羊飼いの娘たちの合唱 すでに時はたち、今やいとしい人がやって来る
(21)牧神のアリア あなたの優しい姿には偉大な心が輝いて
(22)アリア(As)愛する人の前に立ち、苦悩を知りながら
(23)アリア(Si)不幸な愛情よ、このために私は嘆息しもだえる
(24)羊飼いの娘たちの合唱何と不思議な出来事が乙女を悩ませる
(25)アリア(As)帰ってきて、恋しい人よ
(26)羊飼いの合唱(第6曲と同じ)
(27)アリア(Ac)恐れることは何もない
(28)羊飼いと水の精の合唱
(29)〃
(30)〃
(31)シルヴィア、アスカニオ、高僧の三重唱
(32)〃
(33)合唱 栄光の女神よ、全世界を支配して、地上は幸福で満たされる
- 登場人物
Ve=Venus S
As=Ascanio A
Si=Silvia S
Ac=Acesto T
Fa=Fauno S
編成:fl*2, ob*2, fg*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va, vc, bs (第19曲でhr*4)
[ 71年8月21日〜9月23日 ミラノ ]
A.G.パリーニ詞。1769年12月から1771年3月までのイタリア旅行で大成功を納めたので、ウィーン王室マリア・テレジア女帝の皇子フェルディナンド大公とモデナのベアトリーチェ王女の婚儀のために
祝祭オペラの注文を、高名な老作曲家ハッセとともに受ける光栄を得た。作曲依頼は3月末、台本は8月31日に受取り、すぐに作曲にとりかかった。
初演は10月15日の婚礼の翌々日に行われ、老ハッセのオペラ「ルッジェロ」を完全に食ってしまった。
ハッセは「この子は今に我々みんなを忘れさせてしまうだろう」と予言したという。
短い序曲の後、幕が開くと3人の女神のバレエ場面となる。続いてアレグロとなり、精霊たちが加わる。
rem : 野口秀夫氏の論文「アルバのアスカーニオのバレエ音楽 K.111再現の試み」1998
- グランベール指揮ブダペスト・コンチェルト・アルモニコ、他 CD.421-422 t=約160 ; 1990
- ラウニヒ Sopranist CD.563 (5) t=4'52 ; 1989
- シュトゥッツマン contralto CD.432 (22)t=6'30 (5)t=9'27 ; 1994
- ショル counterT CD.561 (22) t=3'42 ; 1998
序曲と第1曲アンダンテを取り出し、フィナーレK.120を足してシンフォニーとした。
K.126 劇的セレナータ 「シピオーネの夢」
1幕12曲
Il sogno di Scipione. Serenata drammatica in 1 act; overture and 12 numbers.
- 序曲 ニ長調
- (1)アリア(Sc)この混乱した頭では、決めかねる
(2)アリア(Fo)風のように軽やかな私、顔はよく変わり、足は早い
(3)アリア(Co)太陽を見るものは、その光のために真の美しさが分からない
(4)英雄たちの霊の合唱 いくたの英雄たち、ローマの栄誉を担い、天の国に名の知れた人達よ
(5)アリア(Pu)いつの日か、この国に来たいのなら、お前の祖を思い忘れるな
(6)アリア(Em)お前達は地上の子供が泣くのを笑うが、天国ではお前が笑われる
(7)アリア(Pu)樫の老木が急な斜面に立ち、厳しい風にめげずしっかり根を張る
(8)アリア(Fo)私が笑顔を向ければ、夜でも空が明るく、凍土からも芽が出る
(9)アリア(Co)海に白く浮かび出た暗礁が、今にも波に呑まれるかに見えても
(10)アリア(Sc)どんなにあなたが世界を支配できても
(11)アリア なぜ私は忘却し去った残り粕に求めているのだろう
(12)全員の合唱 百倍の麗しい姿で、わが気高き王様は海の波を越えて再来したもう
- 登場人物
Sc=Scipione T
Co=Costanza S
Fo=Fortuna S
Pu=Publio T
Em=Emilio T
編成:fl*2, ob*2, fg*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va*2, vc, bs
[ 71年3〜8月 ザルツブルク ]
メタスタージオ詞。その詩は1735年カール6世の誕生日を祝って書かれた。
1772年1月に予定されていた大司教シュラテンバッハ在位50周年記念のために上記時期に作ったが、突然の死によりそれをヒエロニムス・コロレド伯の大司教新任祝典のために書き直した。
5月初に初演。序曲はシンフォニーK.141aとなる。
あらすじ
内容はアフリカのアシニッサの宮殿で若者シピオーネが見た夢。不変の女神コスタンツァと幸福の女神フォルトゥーナが現れ、どちらを選ぶか迫る。
祖先のプブリオは地上の幸福のはかなさより、天上の不変の尊さを取るように言う。
それに従って、彼がコスタンツァを選ぶと、フォルトゥーナは雷鳴を轟かす。それで夢からさめる。
K.135 オペラ・セリア 「ルチオ・シラ」
3幕23曲
Lucio Silla. Dramma per musica in tre atti; overture and 23 numbers.
- 第1幕
(1)アリア(Ci)行け、愛が君を招く所へ
(2)アリア(Co)喜びのこの時は、強いわが愛の報い
(3)アリア(Ce)やさしく務めた希望が愛を育てることができなければ
(4)アリア(Gi)暗い陰の岸から、あなたの娘の最後の息をひきとりに来て下さい
(5)アリア(Si)復讐の考えが私の心に火をつける
(6)合唱 この悲しい墓の中から、誉れの魂よ出て来たれ
(7)二重唱(Gi,Co)天国で待っていて下さい
- 第2幕
(8)アリア(Au)剣のきらめきに青ざめる戦士なら、戦に出ないがよい
(9)アリア(Co)にわかに起こるこの戦慄は私の胸に増すばかり
(10)アリア(Ce)臆病な私の言葉が秘かな恋を語れなくても
(11)アリア(Gi)ああ、残酷にも、夫の危険を思うと、すべてが恐ろしい
(12)アリア(Ci)至福な瞬間を彼は待っているだろうが
(13)アリア(Si)私は慈悲の衣を脱ぎ捨てた
(14)アリア(Co)残酷な運命が私を死へ導いてくれるのなら
(15)アリア(Ce)乾いた野原に夏の雨が降れば、木の葉と花をよみがえらせる
(16)アリア(Gi)私は行く。けれどこの胸は張り裂ける
(17)合唱 頭を飾るあなたの栄光は、千軍の勝利が賜ったもの
(18)三重唱 今日こそ、あの高慢な心をくじいてやろう
- 第3幕
(19)アリア(Ce)荒れ狂う嵐が聞こえてくる
(20)アリア(Ci)傲慢な心をこらしめるジュピターの落とした雷は
(21)アリア(Ce)泣くな、あなたより先に私は死んでいく
(22)アリア(Gi)不幸な死に思いを馳せるとき
(23)合唱 偉大なシラは、すべての栄光と賛美の勝利を受ける
- 登場人物
Si=Silla T
Gi=Giunia S
Co=Cecilio Ms
Ci=Cinna S
Ce=Celia S
Au=Aufidio
編成:fl*2, ob*2, fg*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va*2, vc, bs, 通奏低音
[ 72年10月〜12月 ザルツブルク、ミラノ ]
ジョヴァンニ・ダ・ガメルラ Giovanni de Gamerra 詞。2年前のイタリア旅行のとき、1773年のカーニヴァル用として、このオペラの作曲を委嘱されていた。
当時ジュニア役の名歌手アンナ・デ・アミーチスのために全力投入したといわれる。
ジュニアが追放された恋人チェチリオと、父の墓場で、死の危険をもかえりみず出会う場面の二重唱や、ジュニアがローマ市民や元老院議員の前で独裁者シラを弾劾するくだりなど、魅力的なドラマ。
初演は12月26日に行われた。そのとき、フェルディナンド大公の遅刻のために開演が3時間も遅れたり、テノールの歌手の交代などがあったり、事故続出だったが、公演は大成功で、引続き20回も上演された。
ただし、このオペラに対する後世の評価は良くない。しかしオカールは「交響曲の分野で研究したばかりの経験を劇場に導入することができた。
ことに「墓場」の場面では調子が深刻になり、「イドメネオ」や「ティト」の最も美しい瞬間の芽生えを感じる」と評価。
- マーク指揮ロンドン交響楽団 CD.605 序曲 t=9'15 ; 1959
- オッター MS CD.553 (2) t=10'29 ; 1995
序曲から作られたシンフォニーがある。
K.196 オペラ・ブッファ「偽の女庭師」
La finta giardiniera. Opera buffa in 3 acts.
- 序曲 Allegro molto - Andante grazioso
- 第1幕
(1)5重唱「何と楽しい日、空は晴れ、心ははずむ」
(2)アリア Ra 「小鳥は臆病、篭から逃げて自由になっても、踊って帰る」
(3)アリア Po 「わが耳に響く快い音楽。甘い哀愁に心はなごむ」
(4)アリア Sa 「女は哀れなもの。優しい愛を誓っても次の日には忘れられる」
(5)アリア Na 「金づちは鉄をきたえ、鋭いノミは石を刻むが」
(6)アリア Be 「何と魅力的なこの姿」
(7)アリア Ar 「男が女を見そめたら、すぐ忠実を誓いたがる」
(8)アリア Be 「東西南北、わが高貴な祖先を知らぬ者はない」
(9)アリエッタ Se,Na 「夫婦の楽しみを早く味わいたい」
(10)アリア Se 「私を見る者は誰でもたちまち心を奪われる」
(11)アリア Sa 「この異郷に迷って、安息と歓喜に憧れる」
(12)終曲(全員)
- 第2幕
(13)アリア Ar 「私の怒りを鎮めるには、非道なあなたの心臓を八つ裂きに」
(14)アリア Na 「イタリア語で言うならば」
(15)アリア Be 「魅力的なその目に私は見とれる」
(16)アリア Sa 「静かに語る声が、私の胸に聞こえてくる」
(17)アリア Po 「何だと? 結婚などとんでもない」
(18)アリア Ra 「ああ嬉しい希望、わが忠実な恋人」
(19)レチタティーヴォ Be 「聞いてくれ。だが彼女は去って行く」
(20)アリア Se 「楽しく生きるには、苦情は言わず、腹をたてないこと」
(21)アリア Sa 「ああ、むごい人たち。ああ神よ、どうして私を見捨てる」
(22)カヴァティーナ Sa 「ああ涙に濡れ、もはや息までつまりそう」
(23)7重唱(全員)
- 第3幕
(24)アリア Na と二重唱 Sa,Be 「あの気違い沙汰を見るがよい」
(25)アリア Po 「さて、あなたが私に言いたいことは」
(26)アリア Ra 「あなたが私を見捨てても、私の心は変わらない」
(27)レチタティーヴォと二重唱 Sa,Be 「あなたは逃げるのか」
(28)終曲(全員の合唱)
- 登場人物
Po=Podesta or Don Anchise T
Sa=Sandrina S
Be=Belfiore T
Ar=Arminda S
Ra=Ramiro Ms (castrato)
Se=Serpetta S
Na=Nardo B
編成:fl*2, ob*2, fg*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va*2, bs(hc,vc、レチタティーヴォでの伴奏)
[ 74年9月〜75年1月 ザルツブルク、ミュンヘン ]
イタリア語の原典はラニエロ・デ・カルツァビージ Raniero de Calzabigi 詞、マルコ・コルテリーニ Marco Coltellini 改訂という説があるが、新全集ではジュゼッペ・ペトロセリーニ Giuseppe Petrosellini?としている。
イタリアからのオペラ作曲依頼は1772年の「ルチオ・シラ」以後なく、その後モーツァルトはウィーンの宮廷との接触をはかっていた。
1774年9月ミュンヘンの選帝侯マクシミリアン3世から作曲を依頼され、同年12月に初演の予定だったが、年を越して1月13日ザルヴァートル劇場 Salvatortheater で初演された。
後にドイツ語のジングシュピールに書き直し(シャハトナーが翻訳)1780年アウクスブルクで上演した。その際、第19、21、22、27曲のレチタティーヴォをドイツ語用に書き直した。
新全集ではそのドイツ語の表題を、第3幕フィナーレの合唱直前にヴィオランテが歌う "la finta giardiniera per amore" のドイツ語訳から「愛ゆえの女庭師 "Die Gartnerin aus Liebe"」とした。
後に序曲を加筆しシンフォニーK.207aを作った。
あらすじ
劇は、侯爵令嬢ヴィオランテが、姿を消した許嫁のベルフィオーレ伯爵に接近するために花作り女になりすますことから始まる。
当のベルフィオーレは市長ドン・アンキーゼの姪アルミンダに言い寄る。アルミンダのかつての恋人ラミーロは二人の仲に嫉妬して苦しむ。
やがてベルフィオーレはヴィオランテと出会い、元の関係に戻る。そして裏切られたアルミンダも恋人ラミーロとよりを戻す。
その間、市長の女中セルペッタとヴィオランテの従僕ナルドも結ばれる。こうして最後に3組の婚約が成立する。
- ポマー指揮ベルリン放送O LD.4 t=118分(ドイツ語版)
- スウィトナー指揮シュターツカペレ CD.108 t=6'46(序曲)
- オッター MS CD.553 (18) t=6'10 ; 1995
K.208 祝典劇「イル・レ・パストーレ(羊飼の王様)」
序曲と2幕14曲
Il re pastore. Dramma per musica in due atti; overture and 14 numbers.
- 序曲 Molto allegro ハ長調
- 第1幕
(1)アリア Am 「僕には聞こえる友なる川よ」 ハ長調
(2)アリア El 「森へ野原へ泉へと」 ト長調
(3)アリア Am 「穏やかな大気と澄み渡った日々」 変ロ長調
(4)アリア Al 「太陽の輝きの前に」 ニ長調
(5)アリア Ag 「私に答えてください」 ト長調
(6)アリア Am 「あんなにも激しかった嵐を」 変ホ長調
(7)二重唱 El,Am 「さあ、お行きなさい」 イ長調
- 第2幕
(8)アリア El 「これはギリシャ軍の陣営の中で」 変ロ長調
(9)アリア Al 「戦いに勝っても」 ヘ長調
(10)アリア Am 「あの人を愛するのだ」 変ホ長調
(11)アリア Ta 「あなたが私を他人に譲り」 イ長調
(12)アリア Ag 「どんな気持ちでいるか」 ハ短調
(13)アリア Al 「常に恵み深く」ハ長調
(14)五重唱 「万歳、比類ない王様」 ニ長調
- 登場人物
Al=Alessandro T
Am=Aminta S
El=Elisa S
Ta=Tamiri S
Ag=Agenore T
編成:fl*2, ob*2 (第10曲 ehr*2), 第12曲 fg*2, hr*2, tp*2, vn*2, va*2, vc, bs
[ 75年4月23日前 ザルツブルク ]
メタスタージオ詞。ザルツブルク大司教の依頼。
4月23日、女帝マリア・テレジアの皇子マクシミリアン・フランツ大公のザルツブルク訪問を記念して初演された。
この曲は劇場用セレナータ(演奏会形式のオペラ)と呼ばれるジャンルに属する。
オペラ劇場のないザルツブルクでは、本格的なオペラは上演できなかった。
それで宮廷の一室を劇場に見立てて、歌手がそれらしい格好で、簡単な身振りをつけて歌う軽いオペラが上演された。
観客も役者もステージに見立てた台を囲むようにして周りに座った。
生前に再演された記録はない。自筆譜は第2次大戦中に紛失。
現在は旧ブライトコップ版全集の資料だけ。序曲からシンフォニーK.213cを作った。
あらすじ
アレッサンドロ大王がシドンの町を占領し、羊飼いアミンタをその町の王にし、先王の娘タミーリをよと結婚させようとする。
しかしアミンタには約束の人エリーザがいる。アミンタは王位と愛のジレンマに立たされるが、訳を知ったアレッサンドロの配慮で解決する。
- マリナー指揮、コックス演出 LD.11 t=115分 ; 1989
2幕15曲(未完)
Zaide. Singspiel in two acts
- 第1幕
(1) 合唱「さあ、陽気にやろう。誰にも悩みがある。苦情を言っても始まらない」
(2) メロローゴ Go
(3) アリア Za 「おやすみ、いとしい人よ、安らかに」
(4) アリア Go 「運命がどんなに荒れても、この絵姿を盾にして防ごう」
(5) 二重唱 Za, Go
(6) アリア Go 「友よ、ありがとう。あなたを抱きしめ、別れを急ぐ」
(7) アリア Al 「大胆に試せ幸運を。諦めず勇気を出せ」
(8) 三重唱 Za, Go, Al
- 第2幕
(9) メロローゴとアリア So 「ライオンも馴らせば、やさしい主人につながれる」
(10) アリア Os 「空腹で食卓についたのに」
(11) アリア So 「腹がたつ。充分償って思い知らせてやろう」
(12) アリア Za 「悲しい鳥は篭の中で、不自由な絶望にむせび泣く」
(13) アリア Za 「虎よ、そのまがった爪で捕らえた獲物を早く殺せ」
(14) アリア Al 「権力者は無情に奴隷を見下すのみ」
(15) 四重唱 Za, Go, Al, So
- 登場人物
Za = Zaide S
Go = Gomatz T
Al = Allazim B
So = Soliman T
Os = Osmin B
編成:fl*2, ob*2, fg*2, hr*2, tp*2, timp, vn*2, va*2, vc, bs
[ 79年〜80年 ザルツブルク ]
原作はセバスチアーニ F.J. Sebastiani。J.A.シャハトナー編作。ザルツブルクに来演中のベーム劇団のために。現存する草稿は2幕15曲までで未完成。生前に演奏されたか不明。
モーツァルトの死後、残された楽譜の中から1799年に発見された。序曲もなく、タイトルも不明。
「ツァイーデ」とはこのオペラの女主人公の名による仮称で、正式なタイトルではない。
前曲K.345が「魔笛」の、そしてこれは「後宮からの逃走」の先行作と見られている。
あらすじ
ソリマン皇帝の捕虜になっているゴーマッツと皇帝の侍女ツァイーデとの恋を皇帝の部下アラチムが助け、二人は逃亡しようとするが、捕らえられる。
激怒した皇帝は死を宣告する。最後の四重唱でソリマンは「どんな涙も役に立たぬ。二人の死は免れない」と歌う。
- シュライヤー T CD.154 (1) t=1'05
- ベリー Bs CD.154 (10) t=2'54
- シェーンハーツ p 他 CD.479 (3)編曲 t=3'21 ; 1995
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