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モーツァルトが書いた三重唱には、ノットゥルノ(夜曲)とよばれる5曲
ノットゥルノ5曲については未亡人となったコンスタンツェがゴットフリート・ジャカン作だと言ったものだが、真作と認められている。 すべて1783年の作と推定されていたが、最近の研究では1786年、または1787年かそれ以降(タイソン)とも考えられている。 しかし1784年から記録され始められた自作目録には載っていない。
これらのイタリア語による三重唱は、モーツァルトの親しい友人ゴットフリート・ジャカンとその家族との交流のなかから生まれた。 おそらく遊び半分の、その場限りの歌であり、モーツァルトにとって自作目録に記載するほど価値のある曲ではなかったのだろう。 それだけに、自筆譜が残っているものもあるが、詳しいことは何もわからない。 また、そのほかにドイツ語の歌詞のコミック・ソング
イ長調、4分の3拍子。
断片20小節。
真作か疑われている。
アロイス・フックスによる写譜のみ残る。
新全集は「偽作」としている。
セレナーデ対酔漢の三重唱。 3声と4声の2種の編曲がある。 またモーツァルトによる詞は「お尻の周りは真っ黒け」という下品なものだが、ブライトコップ&ヘルテルの初版テキストで3声のものが使われている。
〔歌詞〕
Die Nacht ist finster, ist finster Schön Liebchen schläfst du schon? Ach nur ein Küsschen, ein Küsshen Gib mir zum Liebe Lohn. . . . |
夜のとばりはおりて かわいい娘よ、もうお休みかい。 1回のキスだけでいいから 愛の報いに俺を許したまえ。 (以下略) 東川清一訳 CD[EMI TOCE-6596] |
〔演奏〕
CD [EMI TOCE-6596] t=3'33 シュライヤー Peter Schreier (T), プライ Hermann Prey (B), ベリー Walter Berry (B), ケリー指揮 Erich Keller (cond), ミュンヘン・コンヴィヴィウム・ムジクム合奏団 Convivium Musicum München 演奏年不明 |
疑作(Anh.C9.04)とされている。 ヨーゼフ・ハイドンの作と伝えられていた。 モーツァルトの真作とする説と疑わしいとする説があり不明。 テキストは2種あり、一つは娘をそそのかすセレナーデとそれを追い払う父親の歌。 他はラテン語のミサの文句を読めない生徒とそれを馬鹿にする教師が歌う。
〔歌詞〕
Liebes Mädchen, hö mir zu Lass dir doch was sagen Dann wünsch ich dir gute Ruh Will dich nicht mehr plagen Du sollst dich des Lebens freun . . . |
いとしい娘よ、きいておくれ お前にお話をさせておくれ そうしたらお前にお休みをいおう 俺がお前を悩まさないようになれば お前は人生を楽しめるであろう。 (以下略) 東川清一訳 CD[EMI TOCE-6596] |
〔演奏〕
CD [EMI TOCE-6596] t=2'08 シュライヤー Peter Schreier (T), プライ Hermann Prey (B), ベリー Walter Berry (B), ケリー指揮 Erich Keller (cond), ミュンヘン・コンヴィヴィウム・ムジクム合奏団 Convivium Musicum München 演奏年不明 |
〔歌詞〕
Et in terra, terra pax, pax, hominibus Kyrie eleison, Christe eleison Et in terra, terra, pax, pax in terra crucibixus Et sepuitus, ああ困った、困った えーと、ほらミッヘルル、ちょっと助けておくれよ (以下略) 東川清一訳 CD[EMI TOCE-6596] |
〔演奏〕
CD [EMI TOCE-6596] t=1'57 シュライヤー Peter Schreier (T), プライ Hermann Prey (B), ベリー Walter Berry (B), ケリー指揮 Erich Keller (cond), ミュンヘン・コンヴィヴィウム・ムジクム合奏団 Convivium Musicum München 演奏年不明 |
ジャカン家 |
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