Mozart con grazia
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バロックの頃までたて笛だったが、その後なぜかよこ笛になった。
木製(つげの木)で、6つの穴があるだけの単純な楽器で、モーツァルトの頃はまだ音程が不安定だったので、彼は好んでいなかった。
のちの金属製の楽器よりも穏やかな音色だという。
現在の形になったのは1847年ベームによる。
- K.285 フルート四重奏曲 第1番
I. Allegro ニ長調 II. Adagio ロ短調 III. Rondo ニ長調
〔作曲〕 1777年12月25日 マンハイム
オランダ人ドゥ・ジャンの依頼。
ゲオンは、第1楽章を「走る悲しさ tristesse allante」と言った。
- K.285a フルート四重奏曲 第2番
I. Andante ト長調 II. Tempo di Menuetto ト長調
〔作曲〕 1778年1月か2月 マンハイム
ドゥ・ジャンの依頼。
作曲は1777年12月25日から78年2月14日までの間?
- K.285b (Anh.171) フルート四重奏曲 第3番
I. Allegro ハ長調 II. Andantino ハ長調 主題と6変奏
〔作曲〕 1778年1月か2月 マンハイム
ドゥ・ジャンの依頼。
- K.313 (285c) フルート協奏曲 第1番
I. Allegro Maestoso ト長調 II. Adagio ma non troppo ニ長調 III. Tempo di Menuetto ト長調
〔作曲〕 1778年1月か2月 マンハイム?
ドゥ・ジャンのために。
- K.314 (285d) フルート協奏曲 第2番 (編曲)
I. Allegro aperto ニ長調 II. Adagio non troppo ト長調 III. Allegretto ニ長調
〔作曲〕 1778年
ドゥ・ジャンのために。オーボエ協奏曲からの編曲。
- K.315 (285e) フルートと管弦楽のためのアンダンテ ハ長調
〔作曲〕 1778年初 マンハイム
フルート協奏曲第1番ト長調(K.313)の別の第2楽章と推定されているが、今では独立した小品として知られている。
- K.299 (297c) フルートとハープのための協奏曲
I. Allegro ハ長調 II. Andante ヘ長調 III. Allegro ハ長調
〔作曲〕 1778年4月 パリ
フルートの演奏が得意だったド・ギーヌ公爵とその令嬢のために作った曲。
嫌いなフルートと、当時まだ不完全な楽器だったハープを使い、さらに素人演奏家のために易しく作ったが、比類のない名曲。
しかも娘へのレッスン料も屈辱的に少なかったことを考えると、奇跡的な名作。
- K.298 フルート四重奏曲 第4番
Andante イ長調 II. Menuetto ニ長調 III. Rondo - Allegretto grazioso イ長調
〔作曲〕 1786年秋〜冬 ウィーン
自作目録に載っていない。
自筆譜に他人の手で書かれた標題に従い第6版まで、パリで母親の病気が始まる頃(1778年)の作とされていたが、新全集は K.500 近くにおいた。
- K.373 (Anh.184) フルートと管弦楽のためのロンド ニ長調
1781年に作られた「ヴァイオリンのための協奏風ロンド」(K.373)をフルート用に編曲したもの。