特定診療費のある短期入所療養介護

特定診療費(様式第5,10)とは、病院または診療所(介護療養型医療施設)における、包括以外に算定できる出来高部分を指します。感染対策指導管理や特定施設管理などの加算の部分と、単純エックス線撮影や理学療法などの出来高医療部分の両方を含んでいます。

介護療養型医療施設での医療的処置のほとんどは介護給付費に含まれています(包括、いわゆるまるめ)。下の表を参照してください。

注:これは医療型の療養型病床群の包括項目ですが、介護型も同じと考えられます
創傷処置(熱傷処置を除く)、湿布処置、喀痰吸引、摘便、酸素吸入、酸素テント、皮膚科軟膏処置、膀胱洗浄、留置カテーテル設置、導尿(間歇的導尿を除く)、膣洗浄、眼処置、耳処置、口腔・咽頭処置、喉頭処置、ネブライザー、超音波ネブライザー、消炎鎮痛処置、鼻腔栄養

複雑な医療処置は医療保険に請求できますが、これは人工呼吸とか人工透析とかを指します。また、単純X線以外の画像診断は医療保険で算定可能です。

なお、「医療保険と介護保険の給付調整に関する留意事項及び医療保険と介護保険の相互に関連する事項等について」という通知に細かい取り決めが載っています。目を通しておくべきでしょう。


記入の実際:赤枠の部分が特定診療費に関係した部分です。


☆傷病名

特定診療費として定められている指導管理等を行った場合、その主な原因となった傷病名を記載します。

☆特定診療費の分類

下の表から識別番号を転記します。

区分

特定診療費の内容

摘要欄での記載名称)

識別番号

1
指導管理等 感染対策指導管理 @01
特定施設管理 @02
特定施設管理個室加算 @03
特定施設管理2人部屋加算 @04
初期入院診療管理 @05
重症皮膚潰瘍管理指導 @06
重症皮膚潰瘍管理指導(月途中) @07
介護栄養食事指導 @08
薬剤管理指導 @09
特別薬剤管理指導 @10
医学情報提供(I) @11
医学情報提供(U) @12

2
単純エックス線 単純エックス線撮影・診断 @13

3
リハビリテーション 理学療法(I)入院6月以内 @14
理学療法(I)入院6月超 @15
理学療法(U)入院6月以内 @16
理学療法(U)入院6月超 @17
理学療法(V) @18
理学療法(W) @19
理学療法リハビリ計画加算@ @20
理学療法リハビリ計画加算A @21
理学療法日常動作訓練指導加算 @22
作業療法(T)入院6月以内 @23
作業療法(T)入院6月超 @24
作業療法(U)入院6月以内 @25
作業療法(U)入院6月超 @26
作業療法リハビリ計画加算@ @27
作業療法リハビリ計画加算A @28
作業療法日常動作訓練指導加算 @29
言語療法 @30
摂食機能療法 @31

4
精神科専門療法 精神科作業療法 @32
痴呆性老人入院精神療法 @33

☆特定診療費の明細

保険分

公費分
特定診療費の内訳 指導管理等、単純エックス線、リハビリテーション、精神科専門療法の分類ごとに集計して、単位数の合計を記載する。 左記の特定診療費のうち公費対象分単位数を記載する。
合計 特定診療費の単位数合計を記載する。 左記の特定診療費合計のうち公費対象分単位数を記載する。

☆摘要


特定診療費の算定内容について、下記のとおりに摘要欄に記載します。
なお、「〈備考欄〉」については現時点で記載を必要とする項目はありません。

識別番号 名称 単位数×回数(日数) 〈備考(必要な場合)〉/


記載例: @02 特定施設管理        250x30 /
      @03 特定施設管理個室加算   300x30 /
 
記載項目の間隔はは1文字分以上のスペースをあけます。最後にスラッシュを入れます。算定項目が多すぎて記載しきれないときは別紙を添付してかまいません。

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