(今までのあらすじ♪) とうとうゴールインしてしまったバカップル。 各方面からの手荒い祝福を受けつつ和やかに(?)進む披露宴。 だがしかし!気が付くと花嫁は3人に!? 果たして彼らは無事バカ夫婦となれるのか!? 「……増えてますね……」 唖然と呟く菊一文字。…もう何が何だか。 「ニッポン全国、分裂日和ですね」 虚空を見つめながら呟く神秘的な美女の横顔をちらりとみて、菊一文字は深いため息をついた。 「分裂日和…ってなんでしょう?」 フロゥリアの声に苦笑する双葉。
「ねね、いちろーおにーちゃん♪ 「いちろーおにーちゃんは、どれが本物か解る?」
「双葉が3人???」 紫遠は、あまりの事に狂気の淵へと落ちていきそうな中で必死に現実にしがみ付こうとしていた。 「一人は・・・バグとして・・・いやバグか? それより・・・」 冷静になって考えようとする。 「……ひっ!?」 思わず出てきた悲鳴を押し殺す。 「くしゅんっ」 「う、うああああああ!!」 思わず壁に頭をがんがん打ち付ける。 「しっ、紫遠さん!? 落ち付いてくださいっ」 額が、生暖かい。 「・・・も、いいや、ここ、ラウンジ、だし・・・」 朱羽は不思議そうに増えた彼女達を見ていた。 立ち居振舞いはぱっと見には3人とも同じに見える。 ドレスも同じ、お色直し後空色のカクテルドレス。 その間にも3人は器用に場所を入れ替え、もう何が何だかわからなくなってしまっている。 「そのドレス綺麗ですねっ♪ どこで着替えてきたんですか?」 似たような答えを返す3名。 考え込む双葉達。 2「そんなの俺が知るか!」 見破られた偽双葉は、ばさりとそのドレスを脱ぎ捨てた。 「ブラック双葉!略して黒葉だ!」
黒いウェディングドレスの双葉に早変わり(ぉぃ) 「…バグだろう?」
「違うと言ってるだろうに…俺は黒葉だって……」 「と…言うことは………」 最後に残った一人…。 「あたしは、このヒトが本物だと思う…。どうですか?霜月さん」 いつもの笑みを崩さぬまま新郎はきっぱりとそう言った。 「居ないんですか!?」 目を閉じて居場所を探る。 「惜しい……このままなら、嫁としての性別を3種類制覇できましたものを……」 ポツリとフロゥリア。たしかバグは両性具有者。 「このままいけば、結婚したことになりましたのに惜しかったですね。残念賞です」 何処から取り出したのやら洗剤ギフトの詰め合わせを偽双葉達に授与。 「ふにぃぃぃぃ………」 何かフリーズ起こしてる一人には[Ctrl]+[Alt]+[Delete]で再起動。 「かっ…風水さん!?」 「で、本物の双葉さんは見つかりました?」 「えぇ、僕の双葉さんは… それを遮るようにフロゥリアはマイクを握った。 「新婦のお召し替えが終わったようですね」 どがぁぁぁっ!!!!
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