軽食&喫茶

 お料理教室


「Hey!お嬢ちゃんお坊ちゃん達!
 Meと一緒にベリーベリースゥィ〜〜〜〜トな
アメリカングランマカントリーケーキ食べマセンカ〜???」

 違う、それは違うなにか違う絶対に違う…そうミチアキは思った。
綺麗に焼けたはずの紅茶のシフォンケーキには何故かどぎついピンク色のアイシング

「えぇと…僕が作ったのはもっとあっさり味の…」
「つーか…ケーキよりそれ持ってる奴の事驚けって…」
「変人の巣窟だって事は諦めてるから…」

 妙に達観した目でミチアキはキッチンへ。

「飲み物入れてくるね。甘いから濃い目のコーヒーが良いかな?」

 …逃げたな。

「っと、あれ、本社からだ・・・あ、ベアトリス主任?  え〜? 今すぐにですか? ちょっと今、手が離せないんですが・・」

 レジスの右目の上をデータの帯がよぎる。

「本社から、緊急の呼び出しが…
ちょっと失礼させてもらいます。ごめんね、 ミチアキくん、途中で抜けちゃって! みんな、気をつけてね!」

 コッチも爽やかに手を振って出ていく。…やっぱり逃げたし。

「…俺も警報……」

 最低です、治安維持管理者。


「Oh!? ツレナイネ! このケーキ、モアベターでスゥイートなママの手作りの味ヨ!?」

 ケーキ切り分けつつ残念そうに出ていくレジスを見送るメリケン紳士。
それを珠子がお手伝い。

「What? ソレハナンデスカ?」
「日本のたべものでトロロっていうの!とぉっても体に良いんだから!」
「Oh! ジャパニーズヘルスゥィ〜フーズッ!!! トトロとてもデリィシャスね!」

 どこからどう見てもホイップクリームを添えたように見えるようにトロロを添える。

「あ、でもシフォンケーキのほうはちゃんと焼けてるみたいですね、皆で食べて…みます?」

 やや不安そうにイステム。珠子はにっこりとうなづく。

「シフォンケーキってそうやって作るのね♪ 何だかとっても美味しそう」

 …るみちゃん……そう言えばお菓子作りははじめてだったね………。


 テーブルの上にはピンク色にデコレーションされたシフォンケーキに白いクリームらしきものが添えられ、
まんなかにはぐつぐつぴくぴくと元気で新鮮な鴨鍋が煮立っている。
飲み物に添えた紅茶やコーヒーと、先ほど焼きあがったアーモンドパイだけはなんとなくまとも。

「紳士さんもアールグレイ如何です?」
「NoNo!! 紅茶は気取り屋のイギリス人の飲み物ネ! アメリカンの心はコーヒーとコークよ?」

 バケツサイズのコーラ缶を開けると一気飲み。

「で…鍋の中のお肉…何か動いてるのは気のせいかな?ファストちゃん」

 箸でお肉を摘み上げつつ引きつった笑顔でミチアキが聞く。

「・・・頭落とされても、鳥、生きてる・・・」

 おもわずぽとりと肉落とし。


………アーモンドパイたべよ…あ、紳士さん。鍋物どうです? 日本の冬の風物詩ですよ?」
「Yeah!ナベはニホンノココロネ!? エスニックフーズとってもヘルスィ〜!!」

 

「あ、意外と美味しいデスネー」
「みんなとTeaTime、とぉってもHappyだわ!」
「…・・・トロロあんまりおいしくない」
「よかった…アーモンドパイだけは成功………」
「HAHAHAHAHAHA!!!!」

 楽しく(?)会食。
ケーキは妙に甘ったるく大味ではあるが、それなりに美味であった。

 2杯目の紅茶のおかわりをもらい、口をつけたルミはふと、そのカップに映った自分の姿に違和感を感じた。
妙に彫りが深く鼻が高いような……。
 ふと見まわす。

「こっ…これは!?」

 思わず背後にクドイ効果線。
慌てて立ちあがる。倒れた椅子がcrush!!と音を立てる。

「ひどい!何、これ!」

 DASH!!!!と描き文字付きでルミは店から走り去った。


Spark!!!!!!!!!!

 弾ける閃光と共に現れた赤い影!

「怪しげなケーキでみんなを似非外人風にする怪人アンクルサム!
その邪悪な企みは許せない!」

 ビシッとポーズをキメてメリケン紳士を指差したのはひらひらフリルのコスチュームを着たスーパーヒロイン!

「Oh!? アナタダレデスカ!?」
「輝く紅玉の光を浴びて!宝石天使キラキラルビー登場!
あなたにも、ルビーの輝き見せてあげる★」

 TwinkleTwinkleと度派手なバックを背負って見栄を切る。

「…効いてる効いてる…」

 …すっかりアメコミ調になってるし……。

「とりあえずそろそろお茶の間のみんなは7時25分だから手早く片付けるわ!
深紅の煌きは愛と勇気の色よっ!必殺 ルビークライシス!!!!」

ZAAAAAAAAAAAAAAAASH!!!!!!!!!!!!!

Oh!MyGod!!!!!!!!


「……はぁ。」

 ぐったりと疲れた顔で、ミチアキは紅茶を一口味わった。
全て終わって後片付けして…いろいろ有りすぎて考えたくない。

「ま、いいよね。みんな楽しそうだったし、アーモンドパイは美味しかったし」

 ことりとグラスを置いて、ぼーっと店の中を眺める。

「…あ。」

 頭の上に星条旗柄のシルクハット。

「いつのまに……」

 帽子を脱ぐとぼーっと見つめる。

「…気にしないほうがいいか。ますたのとこに差し入れでもしてこよう」

 店の入り口に準備中のプレートをかけると、アーモンドパイの包みを持ってミチアキは出ていった。

 


 お料理教室最終回でした。

 なんか収拾つかなくて済まぬ(苦笑)。
今回、参加者には「特製エプロン」
最後まで残ったメンバーには「星条旗のシルクハット」が持ち物として追加されます(強制)

 楽しめた…でしょうかね?(汗)

 

 



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