相変わらずの「第三者請求」!



 次のような記載がある武富士の「領収書兼お取引明細書」がある。

今回清算日  平成16年8月○○日
使用日数          33日
利息         1,400円
遅延損害金          0円
元金        18,600円
合計        20,000円
融資残高     ○○○,○○○円
合計残高     ○○○,○○○円
過不足合計   −254,302円
ケイヤクザンキン 800,000円


この下の枠の中に、次のような記載がある。

ご契約者の方以外のご入金においては、何ら法律上の義務を負うものではありません。


お客様署名のところには、顧客の父親の署名がある。

この父親は、年金生活の方だという。

息子の借金のために、毎月2万円を支払っているという。

年金生活をしている老夫婦は、2万円のお金があれば、少なくとも、20日間の食事代をまかなえる。

2万円があれば、おいしい外食も数回はできる。

孫にお小遣いもやれる。

気に入った洋服を買うこともできる。

武富士にとって、2万円がどのようなお金なのかはわからない。息子が武富士から借りているお金を、ぽんと一括して支払えるような親が、自分から払ってやるということには、なんの問題もないだろう。

釧路の判決では、支払義務がない母親の支払について、母親の支払が、主債務者の息子にとっても、「一時しのぎの利払いに過ぎず、抜本的な債務整理につながるようなものではなかったといえる。したがって、原告(母親)が支払義務がないことを十分に理解していれば、多数回にわたって○のために第三者弁済を行うことはなかった可能性が強い」と認定している。

 武富士は、「領収書兼お取引明細書」に、「ご契約者の方以外のご入金においては、何ら法律上の義務を負うものではありません。」と書けば、すべて、法律上支払義務がない親族が「自ら進んで支払った」となるとでも思っているのだろうか。