2003年12月6日
高松で、緊急「武富士問題シンポジウム」開催



 四国新聞7日付は、次のように報じている。

弁護士ら、武富士問題で緊急シンポ

 盗聴事件が発覚した武富士をテーマにしたシンポジウムが六日、高松市松島町一丁目の市民文化センターであった。武富士問題に詳しい弁護士やジャーナリストらが過剰融資や劣悪な労働実態を明らかにした上で、業界一位の豊富な資金力にすり寄った社会の責任に言及した。

 シンポは盗聴事件の摘発を受け、「武富士問題を告発する」と題して急遽開催。武富士に関する訴訟を取材するジャーナリストや武富士被害対策全国会議の代表を務める弁護士ら四人がパネリストとして登壇、約百五十人が討論に耳を傾けた。

 パネリストは「ノルマを達成するために必要のない融資を重ねる」「債務責任のない親族にまで取り立てを行う」「目標を達成できない社員には罵声(ばせい)が浴びせられる」など、同社の融資や厳しい社員教育の実態を暴露。「社員が人間的な感覚を取り戻すためにも、捜査当局の徹底した実態究明を」と求めた。

 また、同社の巨額な資金をあてにした財界などの責任を追及する声が上がったほか、「消費者金融の利用者が多いのは銀行の融資の在り方に問題がないのか」などの意見も出た。


 また朝日新聞7日付(香川県版)は、次のように報じている。

消費者金融問題考えよう
武富士盗聴事件など意見交換
座談会に200人参加 高松

 消費者金融問題を考える集会「ヤミ金・サラ金・銀行の罪」が6日、高松市松島町1丁目の市民文化センターであった。経済評論家・佐高信さんの講演会もあり、約200人が熱心に聴き入った。

 座談会は「武富士被害対策全国会議」代表を務める新里宏二弁護士や、ヤミ金融問題などに取り組むジャーナリスト三宅勝久さんらが参加。武富士盗聴事件についての解説も交えながら「借りる側と業者側とで、情報や知識に大きな差がある」「内部告発者の声を大きく響かせるのがジャーナリズムの役割」など、活発に意見が交わされた。

 また、佐高さんは「小泉政権はアメリカと財務省に弱すぎる。官僚の中の官僚といえる財務省には何もしない」など、厳しい論調で小泉政権を批判、場内を沸かせた。