武富士社員が「唱和」させられるという「年頭の辞」とは!
「武富士の闇を暴く」107頁から108頁にかけて、次のような記載がある。
2009年9月から歌舞伎町支店長兼ブロック長になったが、そのころ目標が未達だからと二時間ごとに西新宿にある本社へ呼び出された。本社では、数名から詰め寄られ、15分から30分ほど会長の年頭の辞を怒鳴り声を上げて何回も唱和させられた。口が回らなくなり、口の中を噛んで血が出ても延々と続けなければ成らなかった。その後、一週間ほど声が出なくなった。 これは、会長の考えを理解していないから目標が達成できないのだ。だから年頭の辞を声に出して頭に叩き込め。ということで始まったのだろうが、ほとんど嫌がらせに近かった。目標が未達だと、上長は電話で、「お前、年頭の辞やるか」と脅し文句に使っていたほどだ。
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「年頭の辞」とは、どんなものなのだろうか。
平成12年年頭の辞
武富士精神を忘れず一致団結激動の新世紀に羽ばたこう平成12年、記念すべき西暦2000年の年頭にあたり、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。振り返ると、当社は1昨年12月に、晴れて東京証券取引所一部上場を果たし、以降、業績の素晴らしさ、事業の成長性、安定性が国内外で高く評価されていく。こうした高い評価を戴いたのも、皆さんの日頃からの努力の賜であり心からお礼を言いたい。本当にありがとう。 |
という冒頭の挨拶から始まり、次のような大見出しの下に会長の指針が述べられている。
★上限金利大幅引下げ、銀行参入……大混乱が懸念される消費者金融業界 (内容略)
★常に不安感と危機感を抱き続け行動の際は自信と勇気を持って臨む
★気持を新たに引き締め直し、全社で信賞必罰の方針を貫く
★集中力を持て!頑固になるな!「素直な心」が人間を成長させる!
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最後の締めくくりは、次ようになっている。
最後に西暦2000年という節目のこの年が、武富士にとって、又、皆さん一人一人にとって、素晴らしい飛躍の年となる様、一人残らず全社員が武富士精神の基本である礼儀・規律と感謝の気持を忘れずに、一致団結してもてる力を存分に発揮してくれる事を期待して年頭の御挨拶と致します。 |
平成13年年頭の状況
「ハイ」という素直な心を末端まで徹底させる事平成13年の年頭に当たり、皆さん新年おめでとうございます。いよいよ、「激動の時代」ともいうべき21世紀の幕が開いた。 皆も承知のように当業界では昨年来、出資法上限金利の引下げ、他産業界からの参入、テラネットによる情報流出など、大きな問題が起こった。しかしながら、当社には金利の引下げの影響もなく、他産業界からの参入も過去の例から見て、200万、300万貸しているようでは成功しないと思う。それにも増して重要なのが、インターネットに象徴される情報化時代への対応だ。これに乗り遅れれば長年の苦労も水泡に帰すとき危機感を持っている。このIT革命とは、近代経済史において100年に一度の産業革命に匹敵する確信だと思う。しかし、反面これには個人のプライバシー侵害という非常に重要な問題をはらんでおり、この点からもテラネットは時代に逆行していると思う。ネラネットで一番問題にすべき点は、お客様の人格権を無視してこの業界の発展はあり得ないという事だ。人格権は尊重すべきものであり、「お客様の秘密は守ります」と約束した以上、事前にきちんと同意を頂くのが道理である。 当社の主張はまさに正義であり、皆も自信を持って欲しい。と同時に、この激動の時代を乗り切るべく、皆の英知を終結し、一致団結して解決に当たってもらいたい。
★誠実に真剣にやれば誰でも成功者に!
★まず2カ月徹底してやり余裕のある業務へ!
★勝ち組の最優良モデル企業として羽ばたく |
平成14年年頭の辞
優れた羅針盤と頑健な体力で海図なき航海の時代を乗り切る★2002年は、「海図なき航海の時代」★「風林火山」の心意気で事に当たる ★原点を見失わなければ消費者金融の未来は明るい
★武富士始まって以来の最強の営業軍団 ★各支社・支店間きハイレベルな競争「営業の武富士」の誇り ★接客は「誠意と真心」
★管理は「真心と情」
★混迷・混沌の時代にこそ「お客様第一主義」の徹底
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平成15年 年頭の辞
武富士精神を忘れず常に危機感を持ってより上を目指そう!★規則違反は信用失墜につながる規則厳守を胆に銘じよ(内容略)
★人生夢の実現ー仕事も人生も努力すれば必ず成功出来る
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