レイクよ、お前もか?
92歳まで生きて払ってください!
T子氏は、昭和2年2月2日生で、現在76歳。
夫と二人暮らしで、月の収入は、夫の年金の10万円。生活保護基準以下。その額では生活できないため、長男から援助を受けている。
T子氏には、A男という三男がいる。現在44歳。A男は、遥かはなれた土地に住んでおり、この数年、全く連絡もない状況にあった。
ところで、平成15年2月17日ころ、レイク函館支店から、電話がきた。
A男がどこにいるか知らないかというのだ。知らないと答えた。すると、親だから払ってもらわないと困ると言われたという。最初、電話に出たのは、T子氏の夫だった。夫は、「3,000円位ならなんとか支払う」と言ったところ、「話にならない」と言って、電話が切れたという。その後さらに、電話がきた。今度は、T子氏が電話に出て、「5,000円位なら支払わせてもらう」と話したところ、レイク担当者は、「それなら5,000円を支払ってくれ、27日に釧路支店に出向いて支払ってくれ」と言われたという。
T子氏は、言われたとおり、2月27日に、レイク釧路支店に出向いて、5,000円を払った。すると、レイク担当者は、書類を出して、これに署名して判を押すようにと言われた。何の説明もなかったという。T子氏は、言われるままに署名し、印鑑を押した。
T子氏は、細かい字で書かれた契約書は、読めなかった。渡された書類を家に持ってかえって、メガネをかけてよく読んだ。そこには、次のように書かれていた。
重畳的債務引受契約書 契約内容の表示 契約金額 金972,008円 約定支払日 毎月27日 返済方式 元利均等分割 実質年率 0%
返済期間と回数
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これを見て、T子は、驚いた。
平成31年というと、自分は何才になるのか。92歳?
それまで、生きて支払っていけるのだろうか。
感想
- T子氏は、A男が、レイクから金員を借りていることはまったく知らなかった。勿論、A男からも、そのようなことはきいていなかった。
- レイク担当者から、A男がレイクから金員を借りていることを知らされ、親だから支払ってもらわなければならないと言われたことから、息子が迷惑を掛けているので支払わないといけないと考えて、言われたとおりに不自由な足を引きずって、バスにものらないで、レイク釧路支店まで歩いて支払いに行った。
- レイクは、T子氏は、全く収入がなく、夫の月10万円の年金のみで生活していることを知っていたか、容易に知ることができたと、私は思う。
- 生活保護基準以下の収入で、慎ましく生活し、どうしても、お金が足りないときは、長男の援助を受けて生活している人に対して、どう考えて、息子の借金を支払わせようというのだろうか。
- 武富士は、親子の関係は、貸金業規制法にいう第三者には当たらないという。武富士は、「お願い」は請求ではないという。
レイクはどういうのだろうか。 - 5000円という金額は、老夫婦二人が、1週間は食える金額である。