「家族に債務開示」の場合は「債権は放棄する」!
武富士の規則



 武富士の創業者である会長は、Publicity Report 2003に、「私の経営理念と生きる姿勢」なる記事を掲載している。

 その中で、特に、重要だと思ったことは、次のようなことである。

1.
「お客様とは、秘密を守ります」という約束をしていますので、万が一、家族に開示してしまった場合は、債権は放棄します。このように厳しく、そして社員に理解しやすいよう規則を定めています。

2.
週一回のペースで社員研修を実施しています。本社での研修の後、全国の支店から参加した社員を研修センターを兼ねた自宅に招き、食事を共にし、酒を酌み交わしながら彼らの悩みを聞き、打開策をアドバイスしてやります。
同時に、経営者として今、何を目指しているのか、社員に何を望んでいるのかなどの方針も明確に、簡単に、易しく語り伝えるようにしています。そうすることによって、経営者と社員の意志の疎通が可能となり、やりがいに芽生えた社員は迷うことなく仕事に邁進してくれます。
もちろん、今の若い人は精神論や理屈だけでは納得してくれません。そこで、社員が働きやすい環境の整備、情報システムの充実、ATMや無人契約機の導入、に力を入れました。

3.
今、一つ申し加えたいことは、経営に携わる者にとって最も大事だと思うことは、「真剣」と「誠実」。そして、常に4つの指標を年頭に目標と計画を立てるということです。その指標とは、「人件費」は、総収入の13%以内、広告費は、5%以内としています。同業の中には、広告費に何十%もかけているところがあります。当社の方にお客様が集まります。それは、とりもなおさず接客の良さとシステムの勝利です。

4.
勿論、社会的責任もさらに重くなります。従って、当社としては、平成15年までに、自己資本1兆円を達成し、磐石な武富士を築き上げるという大きな夢に燃えています。