出会い系サイトのおそろしさ!警察は、断固たる取り組みを!
出会い系サイトによる被害相談が多い。
最近の一例を紹介したい。
S君は、出会い系サイトで、昨年の11月末ころ、A子さんと知り合った。
S君が、3回ほどA子さんと交際したところで、A子さんは「実は夫がいる」とS君に話した。
驚いたS君に、A子さんは、「結婚後10年来離婚してくれと言っているが、夫が別れてくれなかったが、自分は夫と別れるつもりだ」と話したという。
そのことを信じて、S君は、A子さんとの交際を続けたところ、12月下旬になって、A子さんの夫から、S君が、1,500万円を用意するなら、A子さんと別れてやると言われたという。そして、S君は、1、500万円を持ってきたらA子さんの夫がA子さんと別れるが、もし、1,500万円を準備できない場合には、慰謝料を支払うという念書を書かされたという。これは、12月下旬のことだ。
この念書には、慰謝料の金額は書かれていなかった。
そして、S君は、A子さんと交際を続けていたが、このような関係を長く続けることはできない、1,500万円を準備することもできないと考え、平成16年6月末、S君は、A子さんと別れることを決心した。
そして、S君は、A子さんに、1,500万円も準備できないし、別れるとの決心を話した。
ところが、その2日位後で、A子さんの夫はやくざ風の男を連れて、S君の勤務先にきて、S君に合わせろと迫ったという。勤務先の上司は、仕事中なので会わせられないと断り、その日の仕事が終わった後、S君は、A子さんの夫とその知人の3人で話をし、怒鳴られたり、脅されたりして、平成15年の年末に書いた念書に慰謝料の額を書き込むよう迫られ、こわくなったS君は、300万円と書かされたという。支払い期限は、7月末だ。
その上、どうして調べたのか、S君の高校時代からの友人の名前をあげ、保証人として友人の名前を書けと迫られたという。書けないというと、S君が300万円を払えばなんの関係もないのだから書けと迫られ、友人の名前も書いてしまったという。
どうしていいかわからなくなったS君は、私に相談をしてきた。
S君の話では、警察にも相談をしたというが、警察は、「民事不介入」だとして相談にはのれないといったという。
A子さんの夫は、S君が払わなければ、S君の知人のところに行って払ってもらうと言っているという。
出会い系サイトによるこのような相談は、これ以外にもある。
A子さんとA子さんの夫がどのような人なのか、私にはわからない。しかし、A子さんと知り合って1ケ月程度しかたっていないのに、1,500万円を容易したら別れてやるなどと言われ、なおかつ、とてもそんなお金は払えないと言ったら、300万円の慰謝料を払えといい、さらには、なにも知らないS君の知人を保証人として念書に書かせるなどのことからみると、S君は、計画的に仕組まれた罠にはまったのではないかと思わざるをえない。
これは、民事なのだろうか。
私は、刑事事件として、警察が真面目に取り組むべき問題だと思う。
警察が、この種の問題を、「民事」だとして放置するならば、この種の方法で、気の弱い、善良な人が、被害者となる可能性が高くなるだろう。
警察の猛省を促したい。