ヤミ金による家庭破壊と弁護士の責任
2006年 4月 1日
3月31日 北見から相談者がきた。女性とその父親。ヤミ金の相談ということだった。最初の相談を聞いたところ「高知県のヤミ金」とのこと。事情を聞いた。
平成15年、夫婦で破産・免責
平成15年、夫婦で、高知の弁護士に多重債務の相談をした。
弁護士から、弁護士が破産をすると費用が高くなるのでといわれて司法書士を紹介された。司法書士に破産の手続きの相談をし破産し、免責を受けた。
破産後に免責を受けた債務の支払を強要された
破産した後、破産債権に含まれている1社(地元)から、うちは一度も支払ってもらっていないので払えといわれた。司法書士に相談をしたら払わなくてもよいといわれたがしつこくいわれたため支払うようになった(毎月5,000円)。 その後、約10社のサラ金から金を借りた。
ヤミ金からの借入れ
平成18年2月初めころ、ダイレクトメールがきた。そこに電話をして金を借りた。それがヤミ金だった。10日毎、1週間毎、2週間毎のヤミ金から、約30件以上から金を借りては支払っていたが、支払えなくなった。
ヤミ金はそのうち治まる!
支払えなくなって高知の弁護士会の無料法律相談を受けた。30分。ヤミ金には電話をするな。電話を受けるなといわれた。その内治まると。
翌日警察に行った。警察では、弁護士の指示どおりにするよういわれた。
電話にもでず、電話もしなかったところ、夫の両親の自宅に電話が入るようになり、親に発覚した。親が、夫のヤミ金は支払うが、あんたの分まで支払えないので離婚するよういわれた。
離婚して東京の友達に相談し、福島県の民商でヤミ金の相談にのってもらい、払いすぎになっている分だけ話してもらっておわりになった。
北見の実家に戻った。北見の実家に戻り、弁護士に相談したが、「ヤミ金はやっていない」「親が支払う金を作ってくれるのか」などといわれて相談にはのってもらえなかったという。
今年小学校に入る子どもが一人いるが、夫のところに残してきたという。
そもそもの借金の原因は?
平成5年ころ、夫が友人の契約の保証人となった。妻は知らなかった。夫は、結婚してから給料を妻に渡していたが、全く給料を渡してくれなくなった。妻は、パートで働くなどして生活を支えていたが、その内、夫から、「どこどこに電話をして金を借りてくれ」といわれるようになった。平成6〜7年のころだった。
夫は、その後、勤務先をやめざるをえなくなった。その時、友人の保証人となったところ、友人が破産して自分が支払わなければならなくなったことを話してくれた。
平成15年の破産申立て時点では、大半のサラ金の債務は、過払いになっていたのではないかと思われると思った。
復縁!
私は、この人に、借金だけが原因で離婚したのなら復縁することも考えたほうがよいと話した。
もう少し、弁護士が司法書士が、きちんと相談にのっていたら、この人は、離婚せずにすんだのではないかと思うと心が痛む。
今年4月、小学校に入る一人息子は、両親そろって入学式にきてもらえたかもしれない。