驚くべき詐欺被害発生!
サラ金名義貸し、クレジット名義貸し等の消費者被害事件は、多数発生しているから、それらの相談を受けてもそれほど驚かない。しかし、今日(5月23日)に相談を受けた被害事例は、これまでのものとは全く様相を異にするものである。首謀者Aは、中古車販売業者で、妻子のいる男性である。年令は、27才。一応、有限会社の社長といったり、専務といったりしている。
年令20才をそれほど超えない男性甲が、自分の車を整備に出すなどしていたところ、Aが、甲に対して、整備業者はひどい借金があり、甲と実弟の乙の名前でものすごい借金をしている。このままにしておくと大変なことになる。それらの借金をなくするために、弁護士費用等がかかるとい言って、サラ金から金を借りさせている他、甲や乙の貯金を出せて、給料からも弁護士等のために支払う費用というのを出させている。それらの費用は、総合計では、甲と乙の兄弟分だけで5百万円以上になると推測される。
丙は、知人から交際相手としてAを紹介された。Aは、丙が、それまで交際していたC男が、Aの名前で多額の借金をしている、Aに対して生命保険を掛けている、あなたは、今年の7月には死ぬことになっているなどと脅かされ、そのような被害にあわないようにするために金が必要だと言われて、丙とその実弟の丁の名前で多数のサラ金から金を借りさせられている。C男からの嫌がらせと思われる電話が携帯電話に再三入り、それらと交渉するAの携帯電話での交渉などを目の前でやられて信用させられている。
丙は、Aからこのように言われて、実父の郵便貯金通帳を持ち出さされて、実父の全財産に近い金額を全額引き出されて使われている。
Aが、別の人間に対する恐喝等の容疑で逮捕されたという新聞報道がなされるまで、甲・乙・丙・丁は、Aを全面的に信用していたという。
甲・乙・丙・丁は、詐欺の疑いで、警察に告訴しているというが、警察は、民事だから難しいなどと言っているという。
Aは、既に、自己破産をしている人間という。
私の感想
恐怖をあおる方法として、多重債務が理由とされ、弁護士に頼んで被害を回復するということが、詐欺による金員の騙取に使用されたということに驚愕している。
あまりにも悪質ではないか。
今後、さらに被害者が出てくるように思われるが、同種被害事例は、あまり聞いたことがない。
なぜ、そんなことを信じたのか、とは思うが、恐怖を植えつけられた者に、サラ金から金を借りさせたり、自動車購入の名義人にさせたりしている。
あまりにも簡単に多額の金を貸すということから、このような被害者が多発することとなる。安易な融資をやめさせることの重要性を痛感する。
さらに、全容が明らかになれば、報告する。