このような非常識なことを言う訳がない!宮崎県の答弁出る
宮崎県は、ロイヤル信販の違法な取立現場における警察官の対応につき、次のような答弁書を裁判所に提出した。原告の主張
警察官は、原告A子方に着くや、ロイヤル信販宮崎支店長に対して「早く解決する方法はないか」と尋ねた。ロイヤル信販の答弁:認める。(具体的には次のように主張している)
- 警察官は、「早く解決する方法はないのか?」と尋ねた。
- 支店長は、「うちは保証人さえつけて頂ければ、今日のところは帰ります。本当なら全額回収して帰らなきゃいけないのですがね。しかし、保証人さえつけて頂ければ、一晩うちも安心して寝られるから、保証人を付けさせて下さい。」と答えた。
- 警察官は、再度、「お互いに良い解決法は他にないのか?」と尋ねた。
- 支店長は、「解決する方法としては、現時点では、それしかありませんよね。明日になった、全額一括請求されるよりは、追加の保証人をつけた方がA子さんにとって良いのではないでしょうか。しかも、本来、第三者の保証を要求されるところが、この状況ですし、身内の娘さんでも構わないと言っているのですから。第三者の保証人を探すのは、ますます困難でしょ。」と答えた。
宮崎県の答弁:「このような非常識なことを言う訳がない」
ロイヤル信販の主張と、宮崎県の主張は、真っ向から対立している。
ロイヤル信販の主張と、宮崎県(警察官)の主張は、どちらかが違うということになるのだろうか。
宮崎県の主張によれば、ロイヤル信販の支店長は、次のように「正当性」の主張をしたという。
- 警察官は、ロイヤル信販の社員に、注意したり、帰るように指導し、説得した。
- これに対し、支店長は、
1.「今まで何回も連絡をとるんですが、連絡がとれないので今来ているんですよ」とか、
2.「私達は午後八時頃に来たんですよ。午後九時前に話を始めれば、継続になるので、夜中までいいんですよ」とか、
3.「そのような判例があります」とか、
4.「この前もこのようなことがあり、北署では夜中までつきあってもらいました」等
と正当な理由の存在を主張して、警察官らき指導、説得に従わなかっただけである。 - 宮崎県は、警察官が、「警察は暴力、脅迫に至ることがなければ、業者を無理矢理帰らせることはできない」と言ったことはある。と認めた。
いやー驚きました!
貸金業規制法に定める取立規制に違反した場合は、刑事処罰に処せられ、行政処分に処せられる。貸金業規制法に定める取立規制の具体的な内容として次のようなことが債務者、保証人等の私生活又は業務の平穏を害するものとしてあげられている。
- 正当な理由なく、午後九時から午前八時まで、その他、不適当な時間帯に、電話で連絡し若しくは電報を送達し又は訪問すること。
- 法律上支払い義務のない者に対し、支払い請求をしたり、必要以上に取立への協力を要求すること。
「午後九時前に話を始めれば、午後九時を過ぎても、継続になるので、夜中までいい」という解釈を聞いたことはない。それこそ、常識で考えても、このような非常識なことが許されるわけがないではないか。
ロイヤル信販が主張する判例を明らかにしてもらいたものだ。
宮崎県の北署の警察官は、ロイヤル信販の夜中までの取立に「つきあった」という。
ところで、貸金業規制法は、正当な理由のない午後九時以降の取立については、「業務停止」の理由となり(法三十六条)「六月以下の懲役もしくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と定めている。(法第四十八条一項三号)
宮崎県の警察は、「暴力や脅迫」にわたらない場合においても、懲役刑になるような行為が行なわれいることを現認したならば、「現行犯逮捕」できたのではなかろうか。
今後の展開は、どうなるか興味津々というところだ。