2007年1月9日
去年、最もうれしかったこと
サイト掲載: 2007年 1月 10日
多重債務が原因となって離婚する夫婦は、多い。真面目で、家庭的な人ほど、「内緒」で多重債務となった配偶者に対して、「裏切られた」という気持ちを強く持たれるようだ。
妻が多重債務となった場合、夫は、なんとか妻を立ち直らせたい、自分も妻に任せきりにしていたのが悪かったと思うのかどうかはわからないが、離婚になるのは少ないように思う。
妻が真面目で、夫を本当に信頼してきちんと家計のやりくりをしているという人の場合、夫が、妻に内緒で多重債務となったということを原因として、離婚にまで行ってしまうという場合が多いように思う。
このような夫婦の場合、多重債務者の自殺ということで、配偶者の多重債務が発覚するということも多い。
私が、これまで相談にのったので、最も、悲惨な多重債務の被害と思ったのは、「武富士の闇を暴く」で紹介している「指ポキ事件、学校の門で小学生を待ち伏せてして母親の携帯の電話番号を聞いたということから、離婚になり、子どもがうつ病となり、本人もうつ病となったという人の場合である。
本当に、親が多重債務となったことが、未成年の子どもに最もひどい形で影響を及ぼしたという相談だった。
去年の秋だった。
高金利引下げの集会だったと記憶する。
集会が終わった後の懇親会で、彼女は、私に、「再婚した」と報告した。
私は「よかったね」と言った。
彼女は、「元のだんなと再婚した」と言った。
私は、「本当?よかったね。」と言った。
彼女は、「子ども達が、私とだんなを会わせてくれた」と言った。
それがきっかけで、再婚したという。
子煩悩なだんなさんだったという。
本当に幸せそうだった。
これまで、何人もの多重債務の相談を受けたが、このような形で、だんなさんが、再び、妻と子どものところに戻ったということはなかったと思う。
最も大変だったとき、彼女は、小学生の子ども二人をつれて、生活保護を受けていた。
今は、だんなさんの理解の下、被害者集会などの集まりにも参加している。
本当によかった。
私は、是非、このだんなさんから、自分が受けたサラ金による不法行為について聴きたいと思っている。