介護保険制度と障害者施策との適用関係等について

 介護保険法(平成9年法律第 123号)については、平成12年4月1日より施行されることとなっているが、介護保険制度と障害者施策(身体障害者施策及び知的障害者施策をいう。以下同じ。)の関係や身体障害者及び知的障害者(以下「障害者」という。)への適用等については、現時点での考え方は次のとおりであるので、御了知の上、管下市町村等関係方面への周知方や関係事業者等に対する指導等、必要な準備を進めていただくよう、御配慮願いたい。
 なお、上記取扱いの詳細に関しては、平成12年度予算編成過程において所要の検討を経た上で、介護保険法施行後の障害者施策における取扱いについて、おって、正式の通知を発出する予定であるのでご了知願いたい。

(11月29日の担当課長会議での追加分を青字で掲載しました。:HP作者)

原文

対訳
1.介護保険制度と障害者施策との適用関係の基本的な考え方について

(1)介護保険制度と障害者施策との適用関係については、障害者についても、40歳以上の者は、原則として介護保険の被保険者となる。
 ただし、次の1)〜6)の施設に入所又は入院している者については、当該施設から介護保険におけるサービスに相当する介護サービスが提供されていること、当該施設に長期に継続して入所又は入院している 実態があること等の理由から、介護保険法施行法第11条及び介護保険法施行規則第 170条の規定により、当分の間、介護保険の被保険者とはならないこととされている。

1) 身体障害者福祉法(昭和24年法律第 283号)第30条に規定する身体障害者療護施設
2) 児童福祉法(昭和22年法律第 164号)第43条の4に規定する重症心身障害児施設
3) 児童福祉法第27条第2項の厚生大臣が指定する国立療養所等(重症心身障害児(者)病棟又は進行性筋萎縮症児(者)病棟)
4) 心身障害者福祉協会法(昭和45年法律第44号)第17条第1項第1号に規定する福祉施設
5) 国立及び国立以外のハンセン病療養所
6) 生活保護法(昭和25年法律第 144号)第38条第1項第1号に規定する救護施設

(1)左の施設入所者は介護保険の被保険者にはなりません。
(2) 65歳以上の障害者が要介護又は要支援状態となった場合(40歳以上65歳未満の者の場合は、その要介護又は要支援状態の原因である身体上又は精神上の障害が加齢に伴って生ずる心身上の変化に起因する特定疾病によって生じた場合。以下「特定疾病による場合」という。)には、要介護又は要支援認定を受け、介護保険から介護保険法に定める保険給付を受けることができる。その際、障害者施策と介護保険とで共通するサービス(以下「在宅介護サービス」という。)については、介護保険から保険給付を受けることとなるので、支給された介護給付と重複する障害者施策で実施されている在宅介護サービスについては、原則として提供することを要しない。また、障害者に対する在宅介護サービスの適切な提供を行う上で、当該障害者の要介護状態等の把握を行うことが必要となるので、65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が、在宅介護サービスを利用しようとする場合は、介護保険法に基づく要介護等認定申請を行うよう、適切な情報提供を行うとともに、貴管下市町村に対する周知方に努められたい。
 なお、事業者が介護保険の保険給付として在宅介護サービスの提供を行うためには、「指定居宅介護サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年3月31日厚生省令第33号。以下「居宅サービス基準」という。)の要件を満たし、指定居宅サービス事業の指定等を受けることが必要であるので、念のため、申し添える。

(2)障害者は65才以上か、40−64才で特定疾病に該当する場合は介護保険から保険給付を受けることができます。

障害者施策と介護保険で共通するサービス(在宅介護サービス)については、介護保険から給付します。

もちろん要介護認定を受けなければなりません。

(3)一方、障害者施策で実施されている在宅サービスのうち、ガイドヘルプサービスや各種の社会参加促進事業など介護保険の保険給付にはないサービスについては、引き続き障害者施策から提供される。
 なお、これらの障害者施策で実施されている在宅サービスについては、介護保険制度における居宅介護サービス費区分支給限度額の対象となる居宅介護サービスとならないので念のため申し添える。
(3)障害者施策で実施されている在宅サービスのうち、ガイドヘルプサービスや各種の社会参加促進事業など介護保険の保険給付にはないサービスについては、引き続き障害者施策から提供されます。
(4)施設サービスについては、介護保険施設と障害者施設とでは、それぞれ目的、機能が異なっており、これらに照らして、障害者施設への入所(通所を含む。)が必要であると認められる場合には、介護保険法に定める保険給付を受けることができる場合であっても、障害者施設への入所(通所を含む。)が認められる。 (4)施設サービスについては、障害者施設への入所(通所を含む)が必要であると認められる場合には、介護保険給付を受けることができる場合であっても、障害者施設への入所(通所を含む)が認められます。
2.在宅サービスについて

(1)ホームヘルプサービス(訪問介護)

1) 適用・給付関係について
 ホームヘルプサービスについては、原則として介護保険と共通するサービスであるので、65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が要介護又は要支援の状態となった場合は、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付としてサービスを受けることとなる。
 ただし、ガイドヘルプサービスについては、介護保険の保険給付にはないサービスなので、1.(3)において述べたとおり、引き続き障害者施策から受けることとなる。
 なお、ホームヘルプサービスにおいては、介護保険法の保険給付に比べてより濃密なサービスが必要であると認められる重度の脳性まひ者や脊髄損傷者などの全身性障害者や、コミュニケーション援助等固有のニーズに基づくサービスが必要であると認められる聴覚障害者及び視覚障害者並びに知的障害者については、社会生活の継続性を確保する観点から、介護保険では対応できない部分について、引き続き障害者施策から必要なサービスを提供することができるよう、平成12年度概算要求において所要の要求を行っているところである。

2) 介護保険の指定訪問介護事業者の指定等について
 現に障害者に対してホームヘルプサービスを提供している事業者が、65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者に対し、介護保険法施行後も保険給付の対象として、引き続きホームヘルプサービスを提供するためには、介護保険法に基づく指定を受ける必要があるので、その旨、管下市町村及び事業者に対して周知されたい。
 なお、法人格を有しない等により、居宅サービス基準の指定訪問介護事業者の要件を満たさない場合であっても、居宅サービス基準の基準該当訪問介護に関する基準を満たす場合には、市町村が認めれば、基準該当訪問介護サービスとして特例居宅介護サービス費の支給対象となるので、管下市町村及び関係者に周知されたい。
 なお、指定訪問介護事業者の指定等を受けるためには、老人福祉法第14条第1項の規定に基づき老人居宅生活支援事業の届出が必要であることから、上記指定等に当たっては、併せて当該届出を行うよう指導されたい。

(以下、11月29日追加分です)

1)低所得の障害者ホームヘルプサービス利用者に係る支援措置

今般の会議資料の、低所得者の利用負担軽減対策における障害者ホームヘルプサービス利用者に対する支援措置も踏まえて、65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が、介護保険と共通する障害者施策に基づく在宅介護サービスを利用しようとする場合においても、まず、要介護認定申請を行うことが必要であり、介護保険の在宅介護サービスの利用を優先して行うものであることについて、周知方お願いしたい。

2)介護保険給付を上回るホームヘルプサービスを障害者施策で提供する場合の扱い

@65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が、ホ−ムヘルプサービスの利用を希望する場合においては、介護保険の要介護認定を受けることが必要であり、これらの者についても、要介護等認定申請を行い、当該要介護等認定を受け、この結果に基づいて、居宅サービス計画を作成し、介護保険のh−ムヘルプサービスを利用することは、他の被保険者と同様。

Aこれらの者が、居宅介護サービス計画に位置付けられた以上のホームヘルプサービスの利用を希望する場合には、障害者施策担当部局に対して、障害者施策としてのホームヘルプサービス派遣の申請を行う。その際、居宅介護支援事業者から交付を受けたサービス提供票またはその写し(自己作成の場合はこれに係る居宅介護サービス計画)を提出するものとする。

B障害者施策担当部局においては、介護保険の訪問通所系の区分支給限度額に照らして、障害者施策で提供すべきホームヘルプサービスの必要性及び派遣回数、時間数等を決定する。この場合、居宅介護サービス計画上のホームヘルプサービスの量の多寡によって、障害者施策として提供するホームヘルプサービスの量が異なることとなれば、同じ状態にある障害者間で不公平が生じることとなる。このため、障害者施策として提供すべきホームヘルプサービスの量については、障害者の選択によりその内容が左右される個々の居宅介護サービス計画上のホームヘルプサービスの量ではなく、訪問通所系の区分支給限度額に応じて介護保険のホームヘルプサービスを優先的に利用するという前提(詳細は追って連絡)の下計算した利用量に基づき、これを超えてどの程度のホームヘルプのサービス量が必要になるかを判断し、決定するものとする。

 (1)ホームヘルプサービスについては、原則として介護保険と共通するサービスであるので、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付としてサービスを受けることになります。
 ただし、ガイドヘルプサービスについては、介護保険の保険給付にはないサービスなので引き続き障害者施策から受けることになります。なお、介護保険では対応できない部分について、引き続き障害者施策から必要なサービスを提供することができるよう、平成12年度概算要求において所要の要求を行っているところです。

(2)現に障害者に対してホームヘルプサービスを提供している事業者が、引き続きホームヘルプサービスを提供するためには、介護保険法に基づく指定を受ける必要があります。
 なお、法人格を有しない等により、居宅サービス基準の指定訪問介護事業者の要件を満たさない場合であっても、居宅サービス基準の基準該当訪問介護に関する基準を満たす場合には、市町村が認めれば、特例居宅介護サービス費の支給対象となります

(2)デイサービス(通所介護)

1) 適用・給付関係について
 デイサービスについては、65歳以上(特定疾病による場合は、40歳以上65歳未満)の障害者が、要介護又は要支援の状態となった場合は、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付としてデイサービスを受けることとなる。
 ただし、障害者施策で行われている身体障害者デイサービス事業にあっては創作的活動及び社会適応訓練、知的障害者デイサービス事業にあっては文化的活動及び社会適応訓練といった障害者に固有のサービスを提供していることから、例えば、加齢に伴う特定疾病による障害を有する40歳以上65歳未満の障害者や65歳以前から引き続いて障害者施策で実施されているデイサービスを受ける者等が、こうしたサービスを希望し、これらの固有のサービスの提供が必要であると認められる場合には、障害者施策のデイサービスの利用を認めても差し支えない。

2) 介護保険の指定通所介護事業者の指定等について
 身体障害者デイサービス事業又は知的障害者デイサービス事業(以下「障害者デイサービス事業」という。)を行う事業者が介護保険の指定通所介護事業者の指定を受け、又は基準該当通所介護事業者として市町村に登録されて通所介護を提供する場合には、障害者に対するサービス提供に支障が生じないようにする必要がある。
 このため、障害者デイサービスを行う事業者に対し、指定通所介護事業者の指定を受け、又は基準該当通所介護事業者として通所介護を提供するに当たっては、当該デイサービスを提供する事業所の利用定員のうち、その過半が障害者の定員枠となるよう指導されたい。
 なお、指定通所介護事業者の指定等を受けるためには、老人福祉法第14条第1項の規定に基づき老人居宅生活支援事業の届出が必要であることから、併せて当該届出を行うよう指導されたい。

(1)デイサービスについては、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付としてデイサービスを受けることになります。
 ただし、障害者施策で行われている身体障害者デイサービス事業にあっては創作的活動及び社会適応訓練、知的障害者デイサービス事業にあっては文化的活動及び社会適応訓練といった障害者に固有のサービスを提供していることから、こうしたサービスを希望し、これらの固有のサービスの提供が必要であると認められる場合には、障害者施策のデイサービスの利用を認めても差し支えありません。

(2) 障害者デイサービスを行う事業者に対して、通所介護を提供するに当たっては、その利用定員のうち、過半が障害者の定員枠となるよう指導してください。

(3)ショートステイ(短期入所生活介護)

1) 適用関係について

 ショートステイについても、65歳以上(特定疾病による場合は、40歳以上65歳未満)の障害者が要介護又は要支援の状態となった場合は、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付を受けることとなる。
 ただし、障害者が障害者施策で実施されているショートステイの利用を希望し、かつ、身近に介護保険の短期入所生活介護事業所がない場合などやむを得ない事情がある場合には、障害者施策のショートステイの利用を認めても差し支えない。

2) 介護保険の指定短期入所生活介護事業者の指定等について
 居宅サービス基準における指定短期入所生活介護事業の基準においては、1)空床利用ができる施設としては特別養護老人ホームが、2)併設型の施設としては特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、病院、診療所、介護老人保健施設又は特定施設入所者生活介護の指定を受けている施設(有料老人ホーム及びケアハウス)が、3)単独型施設としてはその利用定員が20人以上のものが指定の対象とされており、障害者施設は、いずれの指定の対象にもならない。
 しかしながら、今後改正が予定されている居宅サービス基準の基準該当短期入所生活介護に係る基準においては、社会福祉施設に併設する利用定員が20人未満の施設においても、必要な人員を確保し、専用の居室を設ける等の措置を講じた上で、基準該当短期入所生活介護事業の基準を満たす場合には、介護保険法上の基準該当居宅サービスとして保険給付の対象とすることとしている。このため、障害者施設に併設する施設を基準該当短期入所生活介護に活用することも可能であるので、その旨、管下市町村に周知されたい。
 なお、障害者施設の併設施設が提供するサービスが上記の基準該当居宅サービスとして保険給付の対象となる場合においても、障害者に対するサービス提供に支障が生じないようにする必要があることから、基準該当居宅サービス事業者としてショートステイを提供するに当たっては、そのショートステイを提供する事業所の利用定員のうち、その過半が障害者の定員枠となるよう、事業者に対して指導されたい。

(1)ショートステイについても、要介護等認定を受け、介護保険の保険給付を受けることになります。
 ただし、障害者が障害者施策で実施されているショートステイの利用を希望し、かつ、身近に介護保険の短期入所生活介護事業所がない場合などやむを得ない事情がある場合には、障害者施策のショートステイの利用を認めても差し支えありません。

(2) 居宅サービス基準における指定短期入所生活介護事業の基準では、障害者施設は、いずれの指定の対象にもなりません。
 しかしながら、今後改正が予定されている居宅サービス基準の基準該当短期入所生活介護に係る基準では、社会福祉施設に併設する利用定員が20人未満の施設であっても、必要な人員を確保し、専用の居室を設ける等の措置を講じた上で、基準該当短期入所生活介護事業の基準を満たす場合には保険給付の対象とすることとしています。このため、障害者施設に併設する施設を基準該当短期入所生活介護に活用することも可能です。
 なお、障害者に対するサービス提供に支障が生じないようにする必要があることから、基準該当居宅サービス事業者としてショートステイを提供するに当たっては、利用定員のうち、その過半が障害者の定員枠となるよう、事業者に対して指導してください。

(4)補装具及び日常生活用具

 介護保険の対象となる福祉用具の品目としては、平成11年3月31日厚生省告示第93号及び第94号により、貸与品目として、車いす、車いす付属品、特殊寝台、特殊寝台付属品、じょく瘡予防用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、痴呆性老人徘徊感知機器、移動用リフト(つり具の部分を除く)が、購入費支給品目として、腰掛便座、特殊尿器、入浴補助用具、簡易浴槽及び移動用リフトのつり具の部分が、それぞれ定められたところであるが、障害者施策における補装具及び日常生活用具と介護保険の福祉用具の関係については、以下のとおりとする。

1) 補装具
 介護保険で貸与される福祉用具としては、補装具と同様の品目(車いす、歩行器、歩行補助つえ)が含まれているところであり、それらの品目は介護保険の保険給付として給付されることとなる。
 しかし、車いす等保険給付として貸与されるこれらの品目は標準的な既製品の中から選択することになるため、医師や更生相談所等により障害者の身体状況に個別に対応することが必要と判断される障害者については、これらの品目についても、身体障害者福祉法に基づく補装具として給付して差し支えない。

2) 日常生活用具
 日常生活用具については、障害の状況に応じて個別に適合を図るものではないことから、介護保険の保険給付の対象となる品目(特殊寝台、特殊マット、体位変換器、歩行支援用具、移動用リフト、特殊尿器、入浴補助用具、便器及び簡易浴槽)については、介護保険から貸与や購入費の支給が行われることとなる。
 介護保険の福祉用具の対象となっていない品目については、引き続き日常生活用具給付等事業として給付等が行われる。

障害者施策における補装具及び日常生活用具と介護保険の福祉用具の関係については、以下のとおりです。

(1) 補装具
 介護保険で貸与される福祉用具としては、補装具と同様の品目(車いす、歩行器、歩行補助つえ)が含まれており、それらの品目は介護保険の保険給付として給付されます。
 しかし、車いす等保険給付として貸与されるこれらの品目は標準的な既製品の中から選択することになるため、医師や更生相談所等により障害者の身体状況に個別に対応することが必要と判断される障害者については、これらの品目についても、身体障害者福祉法に基づく補装具として給付して差し支えありません。

(2) 日常生活用具
 介護保険の保険給付の対象となる品目(特殊寝台、特殊マット、体位変換器、歩行支援用具、移動用リフト、特殊尿器、入浴補助用具、便器及び簡易浴槽)については、介護保険から貸与や購入費の支給が行われます。
 介護保険の福祉用具の対象となっていない品目については、引き続き日常生活用具給付等事業として給付等が行われます。

3.施設サービスについて

(1)適用関係について

 施設サービスについては、上記1.のとおり、それぞれの施設の目的や機能に照らして、入所(通所を含む。)の必要性が認められる場合には、介護保険の保険給付を受けられる者であっても、障害者施設への入所(通所を含む。)が認められるものであるが、具体的には以下のような取扱いとする。

1) 障害者施設に入所している者について

ア)身体障害者更生施設、知的障害者更生施設
 65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が、介護保険の保険給付を受けられる者であっても、更生訓練等を受けることを希望し、入所の必要性が認められる場合は、継続して入所することが可能である。

イ)身体障害者授産施設、知的障害者授産施設
 65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)の障害者が、介護保険の保険給付を受けられる者であっても、引き続き必要な訓練を行い、就労の場の提供を受けることを希望し、入所の必要性が認められる場合は、継続して入所することが可能である。

ウ)身体障害者療護施設
 身体障害者療護施設の入所者は、上記1.(1)のとおり介護保険の被保険者とならないものであり、65歳以上(特定疾病による場合は40歳以上65歳未満)になっても、継続して入所することが可能である。

2) 介護保険の居宅サービスを利用している障害者による障害者施設の通所利用について

ア)身体障害者更生施設、知的障害者更生施設
 専門的な更生訓練等の必要があると認められる場合には、通所利用が可能である。

イ)身体障害者授産施設、知的障害者授産施設
 必要な訓練を行い就労の場を提供する必要があると認められる場合には、通所利用が可能である。

ウ)身体障害者療護施設通所型
 機能を維持し又は機能の減退を防止するための訓練や養護を行う必要があると認められる場合には、通所利用が可能である.

3) 介護保険の保険給付を受けられる者が障害者施設に入所しようとする場合について

 介護保険の保険給付を受けられる者であっても、身体障害者更生施設、身体障害者授産施設、身体障害者療護施設、知的障害者更生施設及び知的障害者授産施設への入所を希望する場合については、それぞれの施設の目的や機能に照らして、入所の必要性があると認められる場合には、それぞれ入所が可能である

1) 障害者施設に入所している者について

ア)身体障害者更生施設、知的障害者更生施設
 介護保険対象の障害者が更生訓練等を受けることを希望し、入所の必要性が認められる場合は、継続して入所することが可能です。

イ)身体障害者授産施設、知的障害者授産施設
 介護保険対象の障害者が引き続き必要な訓練を行い、就労の場の提供を受けることを希望し、入所の必要性が認められる場合は、継続して入所することが可能です。

ウ)身体障害者療護施設
 身体障害者療護施設の入所者は、上記1.(1)のとおり介護保険の被保険者とならないものであり、介護保険対象になっても、継続して入所することが可能です。

2) 介護保険の居宅サービスを利用している障害者による障害者施設の通所利用について

ア)身体障害者更生施設、知的障害者更生施設
 専門的な更生訓練等の必要があると認められる場合には、通所利用が可能です。

イ)身体障害者授産施設、知的障害者授産施設
 必要な訓練を行い就労の場を提供する必要があると認められる場合には、通所利用が可能です。

ウ)身体障害者療護施設通所型
 機能を維持し又は機能の減退を防止するための訓練や養護を行う必要があると認められる場合には、通所利用が可能です.

3) 介護保険の保険給付を受けられる者が障害者施設に入所しようとする場合について

 介護保険の保険給付を受けられる者であっても、身体障害者更生施設、身体障害者授産施設、身体障害者療護施設、知的障害者更生施設及び知的障害者授産施設への入所を希望する場合については、それぞれの施設の目的や機能に照らして、入所の必要性があると認められる場合には、それぞれ入所が可能です

4.身体障害者療護施設等入所者の介護保険サービスの利用について

 身体障害者療護施設等の入所者については、上記1.(1)のとおり、介護保険の被保険者とならない。
 しかし、身体障害者療護施設等を退所すれば介護保険の被保険者となるものであり、要介護又は要支援認定を受ければ、介護保険施設に入所(要介護認定を受けた場合に限る。)し、又は在宅で介護保険の居宅サービスを利用することができる。

 身体障害者療護施設等の入所者については、介護保険の被保険者となりません。
 しかし、身体障害者療護施設等を退所すれば介護保険の被保険者となるものであり、要介護を受ければ、介護保険施設に入所し、又は在宅で介護保険の居宅サービスを利用することができます。

5.介護保険法の施行に伴う障害者サービスの提供体制の整備について

 介護保険法の施行後においても、若年障害者に対し、介護保険と遜色のないサービスが提供できる体制の整備を図られたい。
 特に、ホームヘルプサービスについては、必要な事業量等をできる限り把握し、それに対応したホームヘルパーの確保等必要なサービス提供体制の整備について、管下市町村等に対し指導されたい。また、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者等の固有のニーズに応じた適切なサービスが提供できるよう、質の確保にも留意されたい。

 介護保険法の施行後においても、若年障害者に対し、介護保険と遜色のないサービスが提供できる体制の整備を図られたい。
 特に、ホームヘルプサービスについては、必要な事業量等をできる限り把握し、それに対応したホームヘルパーの確保等必要なサービス提供体制の整備について、管下市町村等に対し指導されたい。また、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者等の固有のニーズに応じた適切なサービスが提供できるよう、質の確保にも留意されたい。