久々に晴れ渡った空は7月のもので、まだ風は冷たいが夏を感じさせ
る日差しがなんだか嬉しい。そんな7月のある日、風にそよいでキラキ
ラと輝く草原に馬たちは放牧されていた。
ぼんやりとたたずんでいる母馬のすぐ側では、子馬がゴロリンと昼寝
をしている。母馬に見守られながら、すっかりと安心しきった様子で寝
入っている子馬のなんとも幸せそうな姿は、それを見つめているボクの
心を和ませる。
子馬はいったいどんな夢を見ているのだろうか・・。野を駆ける夢だ
ろうか。それとも母馬に甘えている夢だろうか。なんにつけてもきっと
幸せな夢に違いない。
あの子馬に寄りそって一緒に昼寝をしてみたら、きっとボクも幸せな
夢を見ることができるのではないか。そんな気がした。