ギャラリーではその時、桜井淳史氏による道東の風景写真が展示してあった。
ギャラリー中央にあるテーブルには氏の写真集などが置いてあり、
展示されていた写真は自分にはちょっと手の届かない価格だったけど
結局自分のいる間、お客さんは来なかった。
ここにはあまり人が来ないのだろうか。
ギャラリーの中は喫茶部門とギャラリー部門に別れていて
自分が中に入ったときは喫茶部門にお客さんが一人、
ギャラリー部門には誰もいなかった。
以前来たときは数組のお客さんがいたのだが・・・。
まだ、シーズンではないのだろうか。
彼の感性によって切り取られたその風景写真は、
そんな風景を実際に見ているはずの自分にも新たな感動を与えてくれる。
それが写真家と言う物なのか・・・・。
椅子に座ってしばしそれを見る。
ギャラリー内にはクラシック音楽が流れていて、
それがとても心地よかった。
写真集やポストカードぐらいなら自分にも買える。
でも自分は、ただ作品を眺めただけで何も買わなかったけれど・・・。
おかげで、自分だけの時間をその空間で過ごすことが出来た。
今度ここに来る時もまた、お客さんが誰もいなければいいのにと
そう思いながらそこを出た。