今季一番の冷え込みの中、彼らはどこに向かうのだろうか。
彼らのバイクの荷台には、あのホクレンの小旗がくくりつけてあった。
ホクレンの小旗をなびかせながら、
某水産会社の寮がうちの近くにあって、
秋鮭漁最盛期には沢山のサケバイライダー達がそこに寝泊まりする。
今朝、最後まで残っていたサケバイライダー達が
出発の準備をしていた。
家に帰るのだろうか・・。
それとも新しいバイト先に向かうのだろうか・・。
まさか、この時期になってあの旗を見るとは思ってもみなかった・・・。
彼らにとって、あの旗は何なのだろうか・・。
きっとあの旗は、彼らにしかわからない「何か」を意味しているのだろう。
そしてきっと、寒さに震えながらこの地を去っていった彼らが
何事もなく無事に目的地に着くことを自分は願っている。